熱可塑性エラストマーとは?

定義

熱可塑性エラストマー(TPE)とは、常温では架橋したゴムのような性質を示すが、高温では熱で流動するため、プラスチック用成型加工機で成型できる高分子物質を言います。

解説

熱可塑性エラストマーは、ソフトセグメントと、ハードセグメントとからなります。

常温では、ハードセグメントが集合してできる結晶組織やガラス組織が、充填剤や架橋点の役割をしてくれます。

しかし、高温になると、これらの組織が流動状態となるため、全体的に流動性が高まり、成型が可能になります(よって、熱可塑性エラストマーを、ゴム材料として利用できるのは、ハードセグメントのガラス転移温度以下、あるいは、結晶の融点以下となります)。

熱可塑性エラストマーは、①架橋操作が不要であること、②補強材を用いなくても高強度であること、③リサイクル可能であること、などの利点を有します。


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