熱可塑性高分子の結晶性部分と非結晶性部分
熱可塑性の高分子には、毛糸のように長い高分子の鎖状構造が寄せ集まっています。
その寄せ集まり方には、2種類あることが知られています。
1つは、多くの高分子が同一の方向を向いて束ねられたようになった部分と、それ以外の方向性のない部分です。
束ねられたように見える部分を、「結晶性部分」といい、それ以外の部分を「非結晶性部分」といいます。
結晶性の部分は、分子間隔が狭いので、分子間力が働き、ますます強固に束ねられます。
物質全体としてこのような部分だけになったものは、合成繊維と呼ばれます。