血液の成分について
血液
血液は、体重の約8%を占めます。
血液は、液体成分の血漿と細胞成分とからなります。
細胞成分は大部分が赤血球で、そのほかには白血球、血小板があります。
▶︎赤血球
酸素,二酸化炭素の運搬を行います。
赤血球は直径8μm、厚さは2μmで、中央がくぼんだ円盤状の細胞です。
赤血球は血液の細胞成分の99%以上を占めます。
①へマトクリット
血液の細胞成分の相対容積を「ヘマトクリット値(Ht)」といいます。
正常では、男性では43~52%、女性では35~48%です。
②ヘモグロビン
血色素(ヘモグロビン:Hb)は、酸素を結合するための分子であり、また、体液のpH調節にも重要です。
Hbは、αサブユニット2つとβサブユニット2つから構成されたグロビン分子と、それぞれのサブユニットに1つずつ結合した4つのヘム分子からなります。各ヘムには酸素が1分子結合します。
つまり、Hbの1分子は、最大4分子の酸素を運搬します。
血液が肺を通るとHbは酸素で飽和(オキシヘモグロビシとなる)し、鮮紅色を呈します。一方、組織では、一部の酸素はHbを離れ(デオキシヘモグロビンとなる)、赤色になります。
▶︎白血球
白血球は、頼粒球(好中球、好塩基球、好酸球)と、頼粒をもたないリンパ球、単球に分けられます。
白血球は、体外から侵入した物質や細菌を排除することです。また、サイトカインを放出して他の白血球をよび寄せたり、血管内の物質や細胞を組織へ透過させやすくします。
白血球は、血管,リンパ管内に留まらずに、アメーバ運動をし、他の組織へ移動します。
▶︎血小板
血小板は、無核の小体で、骨髄中の巨核球中の穎粒から産生されます。
直径は、2~4μmです。
血小板の機能は止血です。
▶︎血漿
血漿の90%は水です。
そのうち、1%は無機物で、Na+、K+、Cl-、HCO3-、Ca2+などです。
また、7%は血漿蛋白質で、残りの1%は蛋白質以外の有機物やホルモンなどの微量成分です。