第二次世界大戦当時の1944年、CIAの前身組織だった戦略情報局(OSS)が、あるマニュアルを作成した。
それは、「組織をうまく回らなくさせる」ためのスパイマニュアルである。
要は、敵国に潜入したスパイが、潜入した組織の生産性を落とすためにどのような行動を取ればよいかという指南書だ。
名称を「サボタージュ・マニュアル」という。
CIAにより、2008年に公開された(文書ファイルへのリンク)。
※これは実話である
このマニュアルの中身は、時代や場所を問わない普遍性を持っていると言われている。
つまり、現代の日本でも、スパイはこのマニュアルを使用している可能性があるのだ。
したがって、このマニュアルを知れば、あなたの会社(組織)に、スパイが紛れ込んでいないかどうか、確認ができる。
それでは、マニュアルの内容を一部、紹介しよう。
1 わずかな間違いをも指摘して一からやり直させよ。
2 なんでもかんでも文書で要請しろ。
3 読んでも理解できない文書を作れ。
4 受けた指示を間違えて実行しろ。
5 重要な仕事をするときには会議を開け。
6 仕事が忙しいと言い訳して決裁を遅らせろ。
7 規程に無いことは一切認めるな
8 決済手続きを多重化せよ。
9 他の人々に「理性的」になれと警告し、早急な決断を避けるよう主張せよ。
10 常に些細な仕事からとりかかり、重要な仕事は後回しにせよ。
11 あらゆる決断が妥当かどうか問題にせよ。
各事項について、解説は不要であろう。
どうだろうか。
あなたの会社に、スパイは紛れ込んでいないだろうか?
ぜひ、検証してみてほしい。
関連書籍:「サボタージュ・マニュアル:諜報活動が照らす組織経営の本質」