ヒトの胃腸の中は,体の中と思われていませんか?
直感的には,そう思うのが普通でしょう。
しかし,生物としては,胃腸の中は,体の外なのです。
どういうことかと言うと…
トンネルを想像してもらえるとわかりやすいでしょう。
トンネルの中の空間は,山の一部ではありませんよね。
だから,トンネルの中は,山の外と言えます。
同じように,ヒトの体は口から肛門までトンネル構造ですから,胃腸の中は “体の外” となるわけです。
ヒトの胃腸の中は,体の中と思われていませんか?
直感的には,そう思うのが普通でしょう。
しかし,生物としては,胃腸の中は,体の外なのです。
どういうことかと言うと…
トンネルを想像してもらえるとわかりやすいでしょう。
トンネルの中の空間は,山の一部ではありませんよね。
だから,トンネルの中は,山の外と言えます。
同じように,ヒトの体は口から肛門までトンネル構造ですから,胃腸の中は “体の外” となるわけです。
東海大学医学部付属病院において,面白い実験が行われました.
市販の缶コーヒー400 mL を飲んだときの血中カフェイン濃度の推移を調べる研究です.
使用された缶コーヒーのカフェイン濃度は約600 μg/mLで,カフェインは「240 mg」 含まれていました.
被験者は6名でした.
解析によると,血中カフェイン濃度のピークは「60分」の時点であり,ピーク時の血中カフェイン濃度は「5.65 μg/mL」,半減時間は「360分」であったそうです.
面白い結果ですね.
何かの事情で徹夜するときは,3時間おきくらいにコーヒーを飲むのが良さそうに思えます.
ちなみに最近は,
・カフェイン依存
・カフェイン中毒(死亡事例もあり)
などが社会問題となっています.
エナジードリンクなどの飲み過ぎには注意です.
脳科学・哲学・法律に関わる話です.
人類は,はるか昔から,「人の行動は,人の自由な意志によって選択した結果である」と考えてきました.
そして,私たちの社会には,それを前提にしている部分があります.
たとえば,法は,個人が自由意志を持った存在であることを前提としています.
特に,刑法では,犯人が自由意志によって悪い行為をしたから責任を問うという構造になっていますし,自由意志によらない行為であれば,刑罰はありません(精神に障害がある場合など).
近年の科学研究は,人に自由意志があるのかを解き明かそうとしています.
着目ポイントは大雑把にいえば,『人の思考や行動が,物理的な脳の神経ネットワークの活動のみによって決められているのか?』という点でしょう.
これらの参考記事をざっと読むと,イメージは掴めるでしょう.
WIRED:「自由意志」は存在する(ただし、ほんの0.2秒間だけ)
WIRED:人間は「脳」の下僕?自由意思は存在するのか
自由意志に関する神経科学分野の研究は発展途上のようですが,もしも,この神経科学分野の研究が,将来,人の自由意志を「幻影」と証明したとき,私たちは,何をどのように考えればよいのでしょうか?
考えなければいけないことは多岐にわたると思われますが…
少なくとも上に述べた刑法については,大きく見直す必要がありそうです.
たとえば,犯罪傾向のある脳を持つ人が重大な犯罪をやったとしても,犯人に道徳的な責任を問えないので,これまでのように道徳的な観点から重たい刑罰を与えることはできなくなるでしょう.
仮に重たい刑罰(長期の懲役刑や死刑)を与えるとすれば,それを正当化する根拠を,「社会からの隔離(排除)のため」などと再定義する必要が出てくると思われますし,懲役刑や死刑という現在の刑罰の内容についても,見直す必要が出てくるかもしれません.
私たちの社会に,難しい問いかけをすることになるでしょう.
人間の誕生に関する話です.
この話題については,進化論が有名ですね.
進化論のもとになっているのは,ダーウィンが1859年に出版した『種の起源』です.
この本の中で,ダーウィンは,「種」は共通の祖先から分岐してきたと述べ、「自然淘汰によって生物は進化する」という理論を打ち立てました.
それは,当時,強固だったキリスト教の世界観(生物の種は神によって創造された)を否定するもので,注目を浴びました.
現代では,進化論は,生物学の基礎理論になっていますね.
下のような図を,みなさんも,教科書などで何度も目にしたことがあることでしょう.
「サル」から「類人猿」,そして「人類」への進化の様子です.
教科書に載っているくらいですから,この進化論は,もう科学的に証明されたのかと思いきや・・・
実は,そうではないようなのです.
どういうことかというと,進化の連続性を確認できる化石が,まだ,すべて見つかっていないのです.
上の図でいうと,真ん中の「猿のような人」の化石が見つかっていない,というような話らしいのです.
その見つかっていない進化の段階は,「ミッシング・リンク(失われた絆)」と呼ばれています。
(なお,ミッシング・リンクは,学術的には「未発見の中間型化石」と呼ばれているそうです)
ミッシング・リンクは,人類に限った話ではなく,さまざまな種についても当てはまるようであり,ミッシング・リンクを理由に,進化論を否定する人もいるようです.
どうやら,わたしたち人類の出現したプロセスには,まだまだ多くの謎が残されているようです.
とても興味深いですね.
ネット上には,「バターが体に悪い」,「バターを食べてはいけない」なんて噂がありますね.
そこで,バターについて調べてみました.
皮下脂肪と内臓脂肪
体内脂肪(グリセリン+脂肪酸)は皮下脂肪と内臓脂肪に分けられます.
皮下脂肪は,融点の低い不飽和脂肪酸 (植物油の成分)を主体とし,
内臓脂肪は,融点の高い飽和脂肪酸(バターやチーズの成分)を主体にしています.
この内臓脂肪に含まれる飽和脂肪酸が血管内皮組織に増えれば動脈硬化の原因になるということで,問題視されています.
バターの摂りすぎは良くないということが分かりますね.
なお,魚介類由来の多価不飽和脂肪酸を摂取する量が多くなるほど,循環器疾患(脳卒中+心筋梗塞)による死亡リスクが最大で20%ほど低下することが統計学的に分かっているようです.
おもしろいですね.
とはいえ,脂質を極端に制限するような食事では,脂溶性ビタミンの吸収が抑制されることに注意すべきという見解もあります.
ニンジンはバターで炒めると良い…っていう話は,昔に家庭科で習いましたよね.
あたりまえですが,バランスの良い食事を心がけることが大切なのでしょうね.
酵母とカビは、ともに真菌類に属します。
これらは、増殖方法によって分類されています。
すなわち、酵母は、出芽によって増殖します。
これに対し、カビは、胞子によって増殖します。
なお、酵母は卵形や楕円形の単核細胞である一方、カビは分岐した菌糸からなる点でも異なります。
形質膜(plasmamembrane)は、主に、リン脂質と膜タンパク質とからなります。
ほかには、少量のコレステロ-ルと、糖脂質があります
リン脂質、コレステロール、糖脂質の3種類の脂質分子で構成された層が、脂質二重層です。
膜タンパクは、実際には、タンパク質に糖が結合した糖タンパク質です。
膜タンパク質には、内在性タンパク質と、表在性タンパク質の2種類があります。
内在性タンパク質は、脂質二重層の中に伸び、あるいは、貫いて伸びています。
表在性タンパク質は、膜の内表面あるいは外表面にゆるく結合しています。
膜タンパクの多くは、脂質二重層の中を自由に移動できます。
物質が形質膜を横切る方法(輸送方法)には、受動輸送、能動輸送、小胞による輸送の3種類があります。
受動輸送には、「拡散」と「浸透」があります。
拡散は、物質がもつ運動エネルギーにより、物質が移動することです。 高濃度から、低濃度へ、濃度勾配に従って移動します。
拡散は、単純拡散と促進拡散に分類されます。
単純拡散には、脂溶性物質の拡散(脂質二重層を通ることによる移動)や、イオンの拡散(イオンチャンネルを通ることによる移動)があります。
促進拡散は、内在性膜タンパク質の手助けによる物質の拡散のことです。促進拡散で移動する物質としては、たとえば、グルコース、フルクトース、ガラクトース、尿素があります。
浸透は、形質膜を通る、水の移動を意味します。
水分子は、脂質二重層や、水チャンネル(内在性タンパク質)を介して、形質幕を横切って移動します。
能動輸送は、「ポンプ」呼ばれるタンハクでできたトランスポーターの形を変化させ、細胞膜を横切って、物質の濃度勾配と逆方向に、物質を運び出す輸送のことを意味します。
能動輸送される主な物質は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、ヨウ素イオン、塩化物イオンなどのイオン類です。
もっとも重要なポンプは、細胞からNaを吐き出し、K+を取り込むポンプ(ナトリウム-カリウムボンプ)です。
すべての細胞は、多数のナトリウム-カリウムホンプをもっており、これらのホンフは、Naの濃度勾配に逆らって、Naを細胞外に排出することで、サイトゾルのNaの濃度を低く保っています。同時に、ポンプは、Kの濃度勾配に逆らって、Kを移動きせます。
なお、シアン化物のようなATPの賛成を阻害する薬物は、細胞の能動輸送をとめてしまいます。
小胞は、細胞膜がちぎれててきた小さな袋です。
その役割は、細胞のある場所から、別の場所へ物質を移送すること、細胞外液から物質を取り入れること、細胞外液に物質を放出することです。
小胞の移動には、物質が細胞内に移動する「エンドサイトシートス(細胞内取り込み)」と、小胞が形質膜に融合して小胞内の物質を細胞外に出す「エクソサイトシートス(細胞外放出)」の2種類があります。
なお、小胞の移動には、ATPによるエネルギーが必要です。
細胞質は、細胞の形質膜と核との間に存在するすべての内容物からなり、サイトゾルと、細胞小器官を含みます。
サイトゾルは、細胞小器官を取り巻く細胞質の溶液部分で、全細胞容積の55%を占めます。
サイトゾル中には、さまざまなイオン類、グルコース、アミノ酸類、脂肪酸類、タンパク質類、脂質類、ATP、老廃物などがあります。
マイクロフィラメント、中間径フィラメント、微小管の3種類の異なるタンハク質のフィラメントからなる網状構造です。
核の近くには、一対の中心子、および、中心子周辺物質から構成される「中心体」が存在します。
中心子は、円筒構造で、各中心子は、3つ組の微小管(トリプレット)9つが円形に配列されています。
中心子周辺領域は、細胞分裂時に、紡錘体の成長を調節します。また、中心子周辺領域は、非分裂細胞において、微小管の形成を調節します。
線毛や鞭毛は、細胞表面に突き出た運動性の突起です。
リボソームは、タンパク質の合成の場です。
リボソームは、リボソームRNAおよびリボソームタンパク質を含みます。
リボソームは、大小二つのサブユニットからなります。なお、大サブユニットと、小サブユニットは、核小体で作られます。
リボソームには、核膜の外表面や小胞体の膜に付着しているもの、他の細胞質の構造物とは接着せずに遊離しているもの(遊離リボソーム)、ミトコンドリアの中に存在するものがあります。
ゴルジ装髄でつくられた小胞で、消化酵素を含んでいます。
小胞に融合し内容物を消化する役割があり、古い細胞小器官を消化〈自食作用)し、細胞全体を消化し(自己融解)、また、細胞外物質を消化します。
酸化酵素をもった小胞です。危険物質を無毒化する働きをします。
酸化酵素としては、たとえば、オキシターゼや、カタラーゼがあります。
タンパク質を切断する酵素であるブロテアーゼ含む小さな構造物です。不要なタンパクなどを小さなペプチドに分解します。
外膜、内膜、クリスタ、マトリックスからなり、細胞のほとんどのATPを産生する反応が起る場所です。
ω-酸化は、動物組織および細菌にみられる脂肪酸の末端のメチル基が酸化を受けて、ジカルボン酸が生じる反応です。
リポフェクション法は、細胞にDNAを取り込ませる手法のことです。
リン脂質を用いて再構成させた人工リポソーム(脂質小胞)でDNAを包み、それと細胞懸濁液とを混ぜ、細胞表面に小胞を付着させることで、細胞膜と結合した小胞中のDNAは、細胞内に取り込まれます。
レシピエント細胞とは、クローン細胞を作ろうとするときに、ドナー細胞の核を移植するために、核を抜いた細胞をいいます。
レシピエント細胞としては、主として、体外で成熟させた第2減数分裂中期の卵母細胞が使用されています。