大麻の使用を、合法化あるいは非刑罰化する国が増えています。
ただし、どの国も、好き勝手やり放題という訳ではありません。
流通や広告などに関して、何らかの規制があります。
しかし、どの国でも、規制をかいくぐる等して、薬物依存症になる人は増えています。
とくに問題視されているのは、若い人が大麻依存症になって仕事を続けられずにホームレスになったり、近隣に迷惑行為を与えるまでに状況が悪化したりする場合などです。
そこで大事になるのが、大麻依存症の患者を社会復帰させるプロセスです。
薬物依存に対しては、さまざまなアプローチがありえるのですが、有名なのが、オランダやカナダで採用されているハームリダクションというアプローチです。
ハームリダクションとは、有害な習慣を禁止する代わりに、悪影響を減らしていくことから始め、薬物依存者を回復に向けてサポートしていく方法です。
オランダでは、大麻の使用を非刑罰化する一方、薬物依存者に対しては、医療機関が薬物依存症の治療を提供するほか、地方自治体の保健センターや民間団体などがさまざまなサービスを提供しています。
カナダでは、薬物依存者に対して、薬物の使用量の減量や禁断を強制せず、自己選択と決定の権利を重んじ、支援者は、薬物依存症者と地道に関わって信頼関係を構築し、離脱の治療の導入を目指しています。
このようなアプローチは、先進的な薬物政策として、おおむね、評価されているようです。