人間の誕生に関する話です.
この話題については,進化論が有名ですね.
進化論のもとになっているのは,ダーウィンが1859年に出版した『種の起源』です.
この本の中で,ダーウィンは,「種」は共通の祖先から分岐してきたと述べ、「自然淘汰によって生物は進化する」という理論を打ち立てました.
それは,当時,強固だったキリスト教の世界観(生物の種は神によって創造された)を否定するもので,注目を浴びました.
現代では,進化論は,生物学の基礎理論になっていますね.
下のような図を,みなさんも,教科書などで何度も目にしたことがあることでしょう.
「サル」から「類人猿」,そして「人類」への進化の様子です.
教科書に載っているくらいですから,この進化論は,もう科学的に証明されたのかと思いきや・・・
実は,そうではないようなのです.
どういうことかというと,進化の連続性を確認できる化石が,まだ,すべて見つかっていないのです.
上の図でいうと,真ん中の「猿のような人」の化石が見つかっていない,というような話らしいのです.
その見つかっていない進化の段階は,「ミッシング・リンク(失われた絆)」と呼ばれています。
(なお,ミッシング・リンクは,学術的には「未発見の中間型化石」と呼ばれているそうです)
ミッシング・リンクは,人類に限った話ではなく,さまざまな種についても当てはまるようであり,ミッシング・リンクを理由に,進化論を否定する人もいるようです.
どうやら,わたしたち人類の出現したプロセスには,まだまだ多くの謎が残されているようです.
とても興味深いですね.