自宅の介護でたびたび問題になるのが、「胃ろう(胃瘻)」を造設するかどうかです。
※胃瘻とは、お腹に穴をあけ、胃に直接、栄養を送り込む方法です
ここでは、介護での胃ろうのメリットとデメリットを紹介します。
胃瘻のメリット
胃瘻は、どうしても食べられない人のための技術であり、確実に栄養が取れるというメリットがあります。
たとえば、「脳の神経に異常があり食事を飲み込めない」、「口の筋肉が極端に衰えている」などの場合には、必要な技術です。
また、病気や手術後など、体力が回復するまでの間、栄養を補給する場合にも、効果的です。
胃瘻のデメリット
しかし、安易に造設すると、以下のようなデメリットが生じます。
・食べる楽しみが奪われる
・舌や喉の機能が低下する
・唾液がなくなり口に細菌が繁殖しやすくなる
・チューブをつなぐことがストレスになる
いずれも高齢者の生活の質に関わる問題ですので、慎重な判断が求められます。
終末期と胃ろう
たびたび、終末期に胃ろうで無理やり栄養を入れているケースが見受けられます。
重要なのは、介護される高齢者が苦痛に感じないことですから、延命のための胃ろうにならないよう、注意が必要です。