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私書箱の住所を住民票の住所にできるか?調べてみた

私書箱の住所を、住民票の住所にできるのでしょうか。

現実的には、役所へ行って手続きをするときに、役所の職員が気づかなければ、私書箱の住所を、住民票の住所に登録することはできると思います。

しかし、気になるのは、私書箱の住所を登録することで、「法律上の問題が何か発生しないか?」ということです。

ふと疑問に思ったので調べました。

答え

私書箱の住所を住民票に登録した場合に、もしも警察にばれたら、逮捕される可能性があります。

さらに、検察によって起訴され、罰金を課されたり、起訴されたりする可能性があります。

理由

住民票には、「住所」が記載されなければなりません(住民基本台帳法7条1項7号)。

ここで、法律上、「住所」とは、「各人の生活の本拠」であると規定されています(民法22条)。

しかし、私書箱の住所は、生活の根拠でも何でもありません。

よって、「私書箱の住所」は、法律上の「住所」にはなりえません。

一方、住民票に、虚偽の住所を登録する行為は、公正証書原本不実記載という罪にあたると考えられます(刑法157条1項)。

(公正証書原本不実記載等)第157条

公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

これは、警察に逮捕される可能性があること、さらに、検察に起訴されて5年以下の懲役または50万円以下の罰金が課される可能性があることを意味します。