マーガリンを食べてはいけないのか,真相を調べてみました.

マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は,摂取すると冠動脈疾患のリスクを高める

心臓の筋肉に向けて流れる血管を冠動脈といいます.

これまでの疫学研究によって,マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は,摂取すると冠動脈疾患のリスクを高めると言われています.

不飽和脂肪酸のうち,トランス(trans)型の二重結合が一つ以上ある不飽和脂肪酸が,まとめて「トランス脂肪酸(trans-fatty acid)」と呼ばれています.

トランス脂肪酸に関するあれこれ

【WHO】

2003年,WHOは,食事からのトランス脂肪酸を少なくして,総エネルギー量の1%未満にすべきと勧告しています.

【海外の状況】

海外では,トランス脂肪酸について加工食品の栄養表示を義務づけたり,含有量の規制措置を実施したりしている国・地域が増加しつつあります.

【日本の状況】

日本人のトランス脂肪酸の摂取量の推定調査が,2006年度に食品安全委員会,2005~2007 年度に農林水産省により実施されました.

その推定調査の結果,日本人の大多数は,上記のWHO目標の1%を下回っていて,通常の食生活をしていれば健康への影響は少ないという考察がなされています.

マーガリンを避ける必要はない

トランス脂肪酸に関して,よくマーガリンが話題になります.

ちまたでは,たとえば『マーガリンを食べるな』という主張を耳にすることがあります.

マーガリンはトランス脂肪酸を多く含む,という認識が広まっていることが原因かもしれません.

しかし,近年は,メーカーの努力により,マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の量が減ってきています.

たとえば、小岩井マーガリンでは、トランス脂肪酸の含有量低減に向けた取り組みを継続しています。

参考:https://www.koiwaimilk.com/dairy/margarine/

なので,マーガリンだからといって,やみくもに避ける必要はないのです.

たとえば,バター不足のときにマーガリンを買わないというのは,怯えすぎということになります.

ただし,マーガリンを選ぶ場合は,トランス脂肪酸の少ないものを購入することがよいのは確かでしょう。