若い女性の食事量(エネルギー摂取量)は年々,減り続けています.
原因は,現代生活の忙しさが背景にあるのかもしれません.
たとえば,「国民健康・栄養調査」(2013年)によれば,20代女性の約4人に1人が朝食抜きの生活を送っているそうです.
また,「やせ」志向によるカロリー制限も原因として考えられます.
少し過去のデータになりますが,H20年の国民健康・栄養調査によると,20歳代女性の44%が,自分の体型を「太っている」または「少し太っている」と認識しているそうです.
(PDF:厚生労働省:平成20年国民・健康栄養調査報告第4部生活習慣調査)
このような「やせ」志向が生まれた原因として,ひとつには,メディアの影響が考えられています.
メディアに登場する女優やモデルは,細身であることを賞賛され,また,「やせた体型」=「社会的成功」という結び付きが感じられます.
その影響か,女性は「今よりも細く」という願いを持ちやすくなります.
ツイッターやインスタグラムなどのソーシャルメディアによって,その願いは増幅されやすいでしょう.
単に食べる量を減らすのは,不健康な「やせ」につながりやすく,貧血や骨密度の低下など,健康上の問題を招くおそれがあります.
特に骨密度の低下は,骨粗鬆症を引き起こすリスクを高めます.
いまの若い女性が高齢になったら,たぶんですが…
転んだだけで大腿骨(だいたいこつ)を骨折するような人は,今よりも増えるでしょう.
若いときから,よく食べてよく運動する生活を心がけることが健康寿命の延伸に役立ちます.
みなさんの周りに,もしも「食べない女性」がいたら,それとなく諭してあげてください.