がん保険は,トータルの費用でみると,若いうちに加入する方が安くなります.
したがって,経済的な視点のみからは,がん保険に関しては,シンプルに,
・いま加入するか
・死ぬまで加入しない
この二択となります.
ここで,がん保険に加入すべきかについては,よく,コストとリターンを計算して議論されていますが…
そこでは,往々にして,重要な点が無視された議論が展開されています.
それは,
年々,医学は進歩する
ということです.
これまでもそうだったように,10年や20年も経てば,検査方法や診断方法,ならびに治療方法は大きく進歩します.
がん保険のコスト(=保険料)と,リターン(=給付金)のバランスは,いま得られている,がん患者に関する統計データに基づくものですから,
将来,この統計データに影響を与える出来事が起きれば,
コストとリターンのバランスは変化するでしょう.
実際,10年前や20年前のがん保険と,現在のがん保険は,違う点が多くあります.
いまから10年後や20年後のがん保険は,今とは保険料や保障内容が,全く違うものに変わっている可能性があります.
…将来のがん保険を予測したうえで,現在のがん保険に加入することが得かどうかを見積もることが大切なのかもしれません.