経腸栄養剤がClostridioides(Clostridium)difficileの増殖を促す

クロストリジウム・デフィフィシル(現在はクロストリディオイデス・ディフィシル)による感染症は、CDIと呼ばれ、抗菌薬投与後に発症することで知られています。

ここで、このClostridioides(Clostridium)difficile(以下、C.difficile)について、興味深い話があります。

それは、経腸栄養剤が、C.difficileの増殖を促すという話です。

まずは、こんな文献があります。

タイトル等は、「Elemental diet modulates the growth of Clostridium difficile in the gut flora」M Iizuka 1, H Itou, S Konno, J Chihara, M Tobita, H Oyamada, I Toyoshima, K Sasaki, A Sato, Y Horie, S Watanabe(PMID: 15298621)。

成分栄養剤(elemental diet)が腸内細菌叢におけるC.difficile増殖に関連していたと報告しています。

同じグループと思われる論文に、こんなものも。

タイトルなどは、「Clostridium difficile,disinfectant, and elementaldiet」Hiroaki Itou Masahiro Iizuka Junichi Chihara Masako Tobita Sumio Watanabe

成分栄養療法を受けている患者(抗生物質を服用していない)の糞便に、CD毒素は41・2%(17例中7例)で検出されたと述べられています。

そして、CD毒素は、成分栄養療法を中止した直後に消失したとも述べられています。

 

さらに、こちらの文献です。

「Tube feeding, the microbiota, and Clostridium difficile infection」
World J Gastroenterol. Jan 14, 2010; 16(2): 139-142 Published online Jan 14, 2010
Stephen JD O’Keefe

成分栄養剤は、小腸内で完全に吸収され、また、大腸の細菌に、食物繊維やフラクトオリゴ糖、レジスタントスターチ難消化性デンプン)などの栄養源が届かない結果、酪酸産生菌やビフィズス菌などの「善玉菌」が抑制され、クロストリジウム・デフィフィシル(現在はクロストリディオイデス・ディフィシル)が大腸で増殖しやすくなることを指摘してます。