発達障害には、自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder;ASD)と注意欠如・多動症 (attention deficit hyperactivity disorder;ADHD)などの先天的な脳の機瀧異常などがある。
場合により学習障害 (learning disability;LD)が含まれる。
発達障害の特性は生涯にわたって持続する。
近年は、発達障害の認知度の高まりを受け、成人になってから障害が疑われ、受診するケースが増えている。
集中力は高いため、学業成績は優秀。高校は無事に卒業できる。
しかし、自主性の求められる大学では、うまくいかず、漂流してしまう。
何とか大学を卒業し、就職できたとしても、社内のコミュニケーションで脱落する。
大人のASD、ADHDでは、 ほとんどが未診断、未治療であり、低い社会経済的地位にある。
発達障害の診断であることを説明すると、「やはりそうだったのか」、「小さいころから感じていた周囲との違和感の正体が分かった」と安心を得る場合もある。
発達障害者は、外見からは分からない。
それゆえ、周囲から誤解されがちである。
たとえば、「暗黙の了解がない」、「融通が利かない」、「杓子定規である」、「挨拶をしない」、「視線を合わさない」、「職場の雰囲気を乱す」などがある。