世の中には、少数派ですが、
・自分にワクチンを打ちたくない
・子どもにワクチンを打ちたくない
こんな意見を持っている人たちが、それなりの数いらっしゃいます。
なぜ、彼ら/彼女らは、「ワクチンを打ちたくない」と思うのでしょうか。
よく言われているのは、彼ら/彼女らが、ネットの不正確な情報を鵜呑み(うのみ)にしているという理由です。
たとえば、「ワクチンは製薬会社の陰謀だ」「ワクチンは危険だ」などでしょうか。
この点については、最近、メディアで話題になることが多いように感じます。
ある意味、科学を否定する行為であるわけですが、背景には、ワクチンは、薬と違って、効果が実感しにくいことがあると思います。
ワクチンを打った人に、どのような効果が現れているのか、打った当人でさえ、実感することが難しいからではないかと思うのです。
ネットの情報を自ら否定できず、洗脳に近い状態に陥ってしまうのでしょう。
ワクチン接種による効果
ここで、ワクチン接種による効果には、どのようなものがあるのか、一応、確認しておきましょう。
効果の一つ目は,ご存知の通り、ワクチンを接種した人の感染症の発症を予防する(あるいは発症後の重症化を防ぐ)直接的な効果があることです。
そして、もう一つの効果は、ワクチンを多くの人が接種することにより感染症の流行が起こりにくくなることです。
何らかの理由によりワクチン接種を受けていない人や、ワクチンを打っても抗体がつかない人も感染から守られるという間接的な効果があります。
この効果は、多くのワクチンにあり、「集団免疫効果」と呼ばれます。
ちなみに、先日、見つけたのですが、BBC News Japanが、ワクチンはどのように機能しているのか、そして「集団免疫」の段階がなぜ重要なのかを動画で説明してくれています。
YouTubeより『ワクチンについて話そう 集団免疫はなぜ大事?』
集団免疫効果によって、保育所内や幼稚園内、家族内での伝播が予防できます。
こういう理由で、集団内でのワクチン接種率を高める必要があるわけです。
ワクチンのリスク
もちろん、ワクチンを打つリスクは、ゼロではありません。
注射するときの痛み、注射した場所が腫れる、熱が出るなどがあります。
まれに重い副反応が出ることもあります。これは予測はできず、極めて低い確率ですが発生するものです。
そんなときのため、日本では、予防接種健康被害救済制度が設けられています。
・・・個人的には、ワクチンを打たない自由は保障されるべきとは思いますが、誤った知識をもとに、ワクチン拒否してしまう人がいるのは悲しいことです。
なるべく多くの人が、冷静に判断して、ワクチンが接種できる社会になってほしいと思います。