ホメオスタシスを分かりやすく解説します。
ホメオスタシスとは
人体は、外部環境が変化しても、内部環境を一定の状態に維持します。
これを「ホメオスタシス」あるいは「恒常性」といいます。
つまり、生体では、外部環境が変化しても、内部環境の浸透圧、PH、温度、糖、タンパク質濃度などが一定に保たれます。
特に、細胞は、体液で囲まれているので、外部環境の直接の影響を受けません。
ホメオスタシスを支える仕組み
ホメオスタシスは、ネガティブフィードバックシステムと、ポジティブフィードバックシステムとにより支えられています。
ネガティブフィードバックシステム
外部の刺激に対して、逆の反応が起きる場合のシステムを、ネガティブフィードバックシステムといいます。
たとえば、血管壁に存在する圧感受性神経細胞は、血圧の上昇を感知し、神経インパルスを脳に送ります。
その後、脳から心臓へ、心拍数を低下させる神経インパルスが送られます。
ネガティブフィードバックシステムが働く対象の主なものには、血圧のほかにも、血糖や、体温などがあります。
ボジティフフィードバックシステム
外部の刺激によって反応が促進されたり、強められたりする場合のシステムを、ボジティブフィードバックシステムといいます。
つまり、効果器は、調節されている状態に生じた最初の変化を、さらに増強する生理学的反応を引き起こします。
ボジティフフィードバックシステムが働く対象の主なものには、排卵、出産、血液凝固などがあります。