手術と血糖値のコントロール

手術と血糖値のコントロールについて、基礎的な考え方を解説します。

代謝の変化

手術で組織が侵襲されると、カテコラミンやグルココルチコイドなどのホルモンの分泌や、TNF-αのような炎症性サイトカインの分泌が高まります。

これらは、血糖上昇に働きます。

すなわち、糖尿病ではない健常人であっても、手術時は高血糖をきたしやすくなります。

これは、いわゆる「外科的糖尿病」と呼ばれることがあります。

高血糖のリスク

高血糖は、術後感染症や創傷治癒遅延などの手術合併症のリスクとなりますので、避けなければいけません。

糖尿病の患者であれば、血糖コントロールに細心の注意を払う必要があります。

術前の血糖コントロール

術前は、基本的には、それまでの治療を続けます。

例外的に、ピグアナイド薬を使っているときは、乳酸アシドーシスを避けるために術前2日前から中止します。

また、スルホニル尿素薬(SU薬)を使っているときは、低血糖を避けるために手術の前日に中止して、インスリン注射に替えておきます。

術中の血糖コントロール

輸液にインスリンを混注し、数時間おきに血糖値を測定します。

血糖値としては、150〜250程度を目標にします。

術後の血糖コントロール

侵襲の大きさにもよりますが、術後は、経口血糖降下薬よりも、インスリンによって血糖値をコントロールすることを推奨します。

必要に応じて、スライディングスケールを併用ます。

 

以上,かんたんなまとめでした.