Q熱の感染経路,病態,診断,治療

Q熱について解説します。

定義

Q熱とは、偏性細胞内寄生菌であるCoxiella burnetiiのヒトへの感染に起因する人獣共通感染症です。

感染ルート

ウシやヒツジなど家畜からの感染例が多いと言われています。

また、保菌動物は多彩であり、都市型の発症例ではイヌ・ネコ・ハトなどが感染源となります。

感染経路は保菌動物由来の分泌物や排泄物の経気道吸入が中心となります。

ヒトからヒトへの感染は成立しないので隔離などは不要です。

病態

急性Q熱は、曝露後1〜3週間の潜伏期に続いて発症します。

曝露後の発症率は約50%と言われています。

高熱、頭痛、倦怠感、筋痛などの症状を呈し、インフルエンザ様の上気道炎や気管支炎・肺炎・肝炎・不明熱などの多彩な病像を呈します。

急性Q熱症例のうち、一部は心内膜炎などの病像を呈して治療抵抗性な慢性Q熱に移行する可能性があると言われています。

急性Q熱は予後良好な一過性の熱性疾患ですが、脳炎・心筋炎などの併発による死亡例も報告されています。

診断

血清抗体価の測定により診断します。ただし、IgG抗体価の上昇には1〜2か月かかる場合が多く、確定に時間がかかるようです。

治療

急性Q熱の第1選択薬はテトラサイクリン系薬です。

βラクタム薬やアミノグリコシドは無効です。

法律関係

抗体検査は保険適用外であるが、疑わしい症例に関しては検査会社を介しての外注、あるいは国内の研究施設、地域の衛生研究所などに依頼をすることも可能です。