SBR(スチレンブタジエンゴム)は、スズあるいはケイ素でカップリングすることができます。
ここでは、ケイ素でカップリングする場合を見てみてみます。
トリアルコキシシラン化合物を例にして説明します。
SBRのリビングポリマーと、トリアルコキシシラン化合物の1個のアルコキシ基が反応すれば、鎖末端に2個のアルコキシ基と官能基Fが導入されたSBRを得ることができます(下図の上から1番目)。
SBRのリビングポリマーとトリアルコキシシラン化合物の2個のアルコキシ基が反応すれば、2本のSBR鎖が結合し、結合点に残りの1個のアルコキシ基と官能基Fが導入されたカップリングポリマーが生成されます(下図の上から2番目)。
SBRのリビングポリマーとトリアルコキシシラン化合物の3個のアルコキシ基が反応すれば、官能基Fのみが導入されアルコキシ基を有していない3分岐のスターポリマーが生成されます(下図の上から3番目)。
シリカ配合系における省燃費性能の発現のためには、アルコキシシリル基がより多く導入されたSBRの生成割合を高くすることが重要になってきます。
図は、http://www.sumitomo-chem.co.jp/rd/report/theses/docs/2011-1J_3.pdfから引用