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なぜ仕事が「報われない」と感じるのか?心理メカニズムを解説

なぜ報われないと感じるのか

仕事をしていると『報われていない』と思うことが度々あろうかと思います。

これは学者たちが古くから関心を持ってきたテーマであり、そのメカニズムについては、さまざまな理論が提唱されています。

ここでは、なぜ『報われない』と感じてしまうのか、その心理を説明した理論をいくつか紹介します。

1.期待理論

この理論によれば、やる気は、3つの構成要素の掛け算です。

構成要素とは、「努力」、「結果」、「魅力」です。

掛け算なので、1つの要素がゼロに近くなると、モチベーションはゼロに近くなります。

具体的には、つぎのように考えてしまうと、仕事へのモチベーションが低くなります。

・努力してもよい働きができない

・よい働きをしても、よい結果が得られない

・得られた結果には価値がない

逆に、モチベーションが上がる場合とは、『仕事には価値がある』、『がんばって働けば評価される』、『がんばって働けば結果につながる』と期待できるときとなります。

2.努力-報酬不均衡モデル

この理論では、努力と報酬のバランスが崩れているとき 、ストレスを感じると考えます。

つまり、努力に見合う報酬がもらえていないと感じることが原因で『報われない』と考えてしまうのです。

この理論では、たとえば次のような状況で、ストレスを感じることになります。

・一生懸命やっているのに、上司や同僚から正当な評価がもらえない

・膨大な量の仕事をこなさないといけないのに給与が安い

・業績を上げることを求められているのに昇進などの将来の見通しが暗い

なお、ここでの報酬には、承認や尊敬などの心理的報酬、適切な給与などの金銭的報酬、出世などのキャリアに関する報酬があります。

3.アダムスの公平理論

この理論では、人は、仕事へ費やした「努力」と、報酬など「得たもの」の割合を、他人と比べると説明しています。

つまり、「報酬÷努力」の大きさを他人と比べます。

この理論によれば、人は、同じ努力をした人が同じ報酬を得られていることが大切だと考えます。

したがって、自分のがんばりに対する報酬割合が他人よりも低いと感じたとき、『報われない』と感じてしまうことになります。

まとめ

もしもあなたが『報われない』と感じているのであれば、その心理は、上記の理論のどれかで説明がつくと思われます。

自分の心の状態を、客観的に捉えることが重要です。