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Streptococcus pseudopneumoniaeとは?

概要

Streptococcus pseudopneumoniaeは、2005年に承認された菌です。

グラム陽性のレンサ球菌で、肺炎球菌との鑑別が問題になる菌です。

本菌の病原性は明らかになっていません。

形態

・グラム陽性で、球菌または双球菌状に観察されます。

・Streptococcus pneumoniae(肺炎球菌)が、莢膜を有する場合があるのとは異なり、Streptococcus pseudopneumoniaeは、莢膜を有しません。

培養方法

・好気性で培養し、18~24時間で集落を形成します。

・血液寒天培地で、直径0.5mm前後のα溶血の集落を形成します。

鑑別方法

原則として、Streptococcus pseudopneumoniaeについてのオプトヒンテストは、好気条件で「感性」、CO2条件で「耐性」となります。

これに対して、Streptococcus pneumoniae(肺炎球菌)は、オプトヒンテストは、好気条件でもCO2条件でも「感性」となります。

また、胆汁酸溶解試験では、Streptococcus pseudopneumoniaeのコロニーは溶解しません。

なお、肺炎球菌用の簡易同定検査(抗原検査)の「PASTOREXメニンジャイティス」や、「スライディックスニューモキット」は、Streptococcus pseudopneumoniaeでも陽性を示すと報告されています。