高校生のとき,学校の先生から,この言葉を教わりました.
無知の知
『自らの無知を知る』,
すなわち,
『自分が何も知らないということを自覚する』
これが真の認識に至る道であるという考え方です.
ソクラテスによる言葉だそうです.
ちなみに,この言葉は、「無知の知」ではなく,「不知の知」という表現が正しいという説もあるようです.
この言葉は,かなり時間が経った今でも,私の記憶に残り続ける良い言葉です.
なお,ソクラテスの弟子のプラトンは,哲学者は全知者と無知者との中間者である、と言ったそうです.
考えてみれば,全てを知っている者は,探求を始めないでしょう.
他方,何も知らない者が,探求を始めることもないでしょう.
探求するには既に何か知っているが,そこには,知らない部分がある必要があります。
無知を自覚することは,様々な事柄について,思考の出発点となる鍵なのかもしれません.