たんぱく質を制限することで、寿命がのびる可能性が指摘されている。
近年の研究により、たんぱく質を控えることが、寿命の延伸に効果があるとの知見が明らかになりつつあります。
マウスによる実験報告では、8週間の低タンパク質の食事を与えたところ、インスリン値や中性脂肪値を改善したとの報告があります。
また、昆虫による実験報告でも、特定のアミノ酸を制限すると、寿命の延長効果が見られたとの報告があります。
なぜ、たんぱく質の摂取を控えると寿命が延びたのかメカニズムは明らかではありません。
原因については諸説あります。
一説では、たんぱく質の摂取を控えることで、血中の分岐鎖アミノ酸(BCAA)が低下し、これが寿命の延長に寄与しているのではないかと言われています。
また、別の説では、蛋白合成促進やオートファジーに関連するmTORの活性化が、低タンパク質により抑制されているとも言われています。
現在のところは、たんぱく質の摂取制限は、健康維持の観点から薦められていないが、たんぱく質と寿命の延伸との関係についてさらなる研究が進むことで、寿命を伸ばせる食事が判明する日がくるかもしれません。