プレアルブミンについては、栄養サポートチーム (NST)の浸透とともに、動的栄養指標、すなわちRapid Turnover Proteinの検査として、近年重視されている。
ちなみに、プレアルブミンは、トランスサイレチンとも呼ばれる。
このプレアルブミンは、診療報酬に掲載された当時、検査の有用性は認識されていたものの、診療報酬上の制限があり、保険で査定されるために全くその活用が進んでいなかった経緯があった(なお、DPC病院では問題なかった)。
じつは、当初、診療報酬算定要件に、「手術前後の中心静脈注射の適用の検査または効果判定の検討に際して実施した場合のみ算定」という表記があったのである。
具体的には、厚労省からの通知に、つぎのように記載されていた。
▶︎通知:診療報酬点数表(平成六年厚生省告示第五四号)及び老人診療報酬点数表(平成六年厚生省告示第七二号)の一部改正に伴う実施上の留意事項について
(平成一六年二月二七日)
(保医発第〇二二七〇〇一号)
(地方社会保険事務局長・都道府県民生主管部(局)国民健康保険主管課(部)長・都道府県老人医療主管部(局)老人医療主管課(部)長あて厚生労働省保険局医療課長・厚生労働省保険局歯科医療管理官通知)
D015 血漿蛋白免疫学的検査
(5) 「9」のプレアルブミンは、手術前後の中心静脈注射の適用の検査又は効能判定の検討に際して実施した場合のみ算定できる。
しかし、のちに、平成20年度の診療報酬改訂において、この表記は削除された。
すなわち、以降、診療報酬上の制限はなくなったのである。
これにより、近年は、プレアルブミンの測定が活発に行われる傾向にある。