結婚のときに、婚姻届には、二人以上の証人の記載が必要です。
法律の根拠は、民法739条です。
第739条
婚姻は、戸籍法 (昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。
民法739条は憲法違反?
さて、この民法第739条については、憲法に違反している可能性があります。
結婚に関する憲法は、24条です。
参照してみましょう。
憲法 第二十四条
婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
論理的に矛盾している
証人がいないと結婚できないというのは、民法の規定は、憲法の「両性の合意のみに基づいて成立」という部分と、矛盾します。
つまり、通常、証人は、結婚に納得した上で記載するのですから、実質的に、婚姻に他者の同意を要求していることから、憲法と民法は矛盾します。
そのうえ、憲法には、「法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」とあるのですから、証人の要求により個人の尊厳が蔑ろにされることは、重ねて憲法違反と言えると思われます。