トレンドが鈍化した後のトレンドレス(横ばい)の状態から、上と下のどちらに動くのかを判断するのに参考になるのが「チャートパターン」です。
チャートパターンには、反転を示唆する「リバーサルパターン」と、継続や調整を示唆する「コンティニュエーションパターン」の二通りがあります。
ここでは、リバーサルパターンを紹介します。
リバーサルパターン
トレンドの反転を示唆するリバーサルパターンは、天井形成と大底形成の2パターンがあります。
ヘッドアンドショルダー型
まずは、天井形成のパターンからです。
いわゆる、ヘッドアンドショルダー型です。
日本では「三尊(さんぞん)」と呼ばれます。
図のように高値が切り下がり、ネックラインをブレイクしたときに、パターン完成です。
このとき、上昇トレンドから下落トレンドへの反転の可能性が、強く示唆されます。
ちなみに、ネックラインを割り込んですぐに再上昇したときは、「ヘッドアンドショルダー」と判定しません。
だまされないように注意が必要です。
逆ヘッドアンドショルダー型
つぎは、大底形成のパターンです。
逆ヘッドアンドショルダー型(逆三尊)です。
上で見た「ヘッドアンドショルダー型」とは全てが逆になります。
図のようなパターンです。
この「逆ヘッドアンドショルダー型」を見るときには、注意点があります。
それは、このパターンが完成しただけでは、通常、トレンド転換には至らないことです。
トレンド転換するためには、「売買高の急増」が重要な条件となります。
一般的には、売買高の急増が確認されない場合、「逆ヘッドアンドショルダー」のパターンができても、上昇トレンドになったとは判断しません。
ターゲット価格
ちなみに、この逆三尊には、教科書的には、ターゲットとなる価格が存在します。
それは、ネックラインからヘッドまでの値幅を、ブレイク後の上昇幅と考えるというものです。
たとえば、こんなイメージです。
逆三尊では、矢印のように、ターゲット価格まで上昇した後、いったん下落するというのが、教科書的な値動きです。
もちろん、矢印のような値動きにならない場合もありますが、市場では、ターゲット価格はかなり意識されます。