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遠隔医療

高血圧と遠隔診療

高血圧の患者さんの中には、仕事や家庭の都合で、通院のための時間がとれない方が多くいます。

そんな患者さんに役立つ、高血圧の遠隔診療の受け方について解説します。

1.遠隔診療が可能な医療機関を探す

すでに高血圧と診断されているときでも、遠隔診療をするためには、遠隔診療ができる医療機関にかかり、対面で診察をする必要があります。

そこで、まずは、通院できる範囲で、遠隔診療できる医療機関を探します。

2.対面診察を受ける

対面診察をして、医師の診断を受けます。

現在の病状を把握するために、血圧検査や血液検査が必要になることもあります。

3.遠隔診療できるかどうかを医師が判断する

問診の結果や、血圧値、血液データなどから判断して、遠隔診療にできると医師が判断すれば、その後の診察を、遠隔診療にできます。

4.遠隔診療を受ける

ビデオ通話などを通じて、現在の生活スタイルや、食事内容、自己測定した血圧の結果などを確認します。

5.処方箋が家に届く

診察後、血圧の管理のための経口降圧薬薬の処方箋が送られてきますので、薬局で受け取ります。

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遠隔医療

糖尿病と遠隔診療

糖尿病の患者さんの中には、仕事や家庭の都合で、通院のための時間がとれない方が多くいます。

そんな患者さんに役立つ、糖尿病の遠隔診療の受け方について解説します。

1.遠隔診療を実施している医療機関を探す

すでに糖尿病と診断されているときでも、遠隔診療をするためには、遠隔診療ができる医療機関にかかり、対面診察する必要があります。

そこで、まずは、通院できる範囲で、遠隔診療できる医療機関を探します。

2.対面診察を受ける

対面診察をして、医師の診断を受けます。

現在の病状を把握するために、血液検査が必要になることもあります。

3.遠隔診療するかどうかを医師が決める

問診や血液データなどから判断して、遠隔診療にできると医師が判断すれば、その後の診察を、遠隔診療にできます。

4.遠隔診療を受ける

ビデオ通話などを通じて、現在の生活スタイルや、自己測定した血糖値の結果などを確認します。

5.処方箋が家に届く

診察後、血糖管理のための経口血糖降下薬の処方箋が送られてきますので、薬局で受け取ります。

また、毎日のインスリン療法が必要になる糖尿病患者さんについては、インスリン自己注射の処方箋が送られてきますので、薬局で受け取ります。

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遠隔医療

救急医療相談の窓口一覧

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病院へ行くべきか、救急車を呼ぶべきかなど、困ったときに電話で聞ける窓口がありますので、紹介します。

ここで紹介しているのは、都道府県などによる公的なサービスです。

小児救急電話相談 TEL:#8000

小児科の医師や看護師に無料で相談できます。

厚生労働省が設置しており、全国に対応しています。

#8000にかけると、住んでいる都道府県の小児科の相談窓口に、自動で繋がるようになっています。

成人救急電話相談 TEL:#7119

看護師などが、24時間・365日対応してくれます。

#7119にかけると、住んでいる地域の相談窓口に、自動で繋がるようになっています。

ただし、サービス対応地域が限られていますので、サービスを利用できないこともあります。

対応している地域は、つぎの通りです。

・北海道(札幌市のみ)

・東京都

・神奈川県(横浜市のみ)

・大阪府

・奈良県

・福岡県

#7119が非対応の場合

#7119に対応していない都道府県でも、ウェブサイトや電話による医療機関の案内サービスが設けられていますので、つぎに紹介します。

地域によっては、医療スタッフによる救急医療相談窓口も設けています。

地域ごとの医療機関案内

北海道・東北ブロック
北海道青森岩手山形秋田宮城福島
関東甲信越ブロック
新潟群馬栃木茨城長野埼玉神奈川東京山梨千葉
中部ブロック
富山石川愛知三重福井静岡岐阜
近畿ブロック
和歌山京都大阪兵庫滋賀奈良
中国・四国ブロック
岡山広島山口鳥取島根愛媛高知香川徳島
九州・沖縄ブロック
福岡佐賀大分熊本長崎宮崎鹿児島沖縄

北海道

北海道救急医療・広域災害情報システム

道内の医療機関を検索できます。

医療機関案内サービスの番号は、0120-20-8699です(携帯からは011-221-8699)。救急医療の情報を案内してもらえます。

青森

あおもり医療情報ネットワーク

県内の医療機関を検索できます。

電話案内サービスの番号は、0120-73-3620です。県内の休日夜間当番医を地域ごとに案内してもらえます。

岩手

いわて医療情報ネット

県内の医療機関を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

秋田

あきた医療情報ガイド

県内の医療機関を検索できます。

休日・夜間緊急医案内サービスの番号は、570-0018-99です。休日・夜間緊急医が音声で案内されます。

山形

山形県医療機関情報ネットワーク

県内の医療機関を検索できます。

救急医療相談の番号は、#8500です。看護師が、医療機関への受診や家庭での対処方法についてアドバイスくれます。

宮城

みやぎのお医者さんガイド

県内の医療機関を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

福島

ふくしま医療情報ネット

県内の医療機関を検索できます。

救急医療情報案内サービスの番号は、0120-963-990です。休日夜間の医療機関を案内してもらえます。

神奈川

神奈川県救急医療情報システム

県内の医療機関を検索できます。

川崎市と相模原市には、病院の電話案内サービスがあります。

・川崎市救急医療情報センター 044-222-1919

・相模原市救急医療情報センター 042-756-9000

東京

東京医療機関案内サービスひまわり

都内の医療機関を検索できます。

救急医療機関案内サービスの番号は、03-5272-0303です。診察中の医療機関を案内してもらえます。

埼玉

埼玉県広域災害救急医療情報システム

救急医療相談窓口の番号は、#7000あるいは048-824-4199です。看護師が、家庭での処置や、受診の必要性について相談に応じてくれます。

千葉

ちば救急医療ネット

県内の医療機関を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

栃木

とちぎ医療情報ネット

県内の医療機関を検索できます。

救急医療電話相談の番号は、#7111あるいは028-623-3344です。看護師が、救急車や医療機関の受診の必要性や、家庭での対処方法などについてアドバイスしまてくれます。

茨城

茨城県救急医療情報システム

県内の医療機関を検索できます。

救急医療情報コントロールセンターの番号は、029-241-4199です。近くの医療機関を24時間体制で案内してもらえます。

群馬

群馬県統合型医療情報システム

県内の医療機関を検索できます。

自家用車などで病院へ行く場合、最寄りの消防本部に電話で問い合わせることで、消防職員が救急病院を案内してくれます。→問い合わせ先はこちら

愛知

あいち救急医療ガイド

県内の医療機関を検索できます。

救急医療情報センターに電話すると、最寄りの医療機関を検索し、医療機関の名称・電話番号を知らせてくれます。→問い合わせ先はこちら

岐阜

ぎふ救急ネット

県内の医療機関を検索できます。

救急医療情報センターに電話すると、消防職員が、電話で各地域の救急病院を案内してくれます。→問い合わせ先はこちら

静岡

医療ネットしずおか

県内の医療機関を検索できます。

電話により、休日夜間急患センター、休日夜間歯科診療所、休日夜間当番医の案内を受けることができます。番号は0800-222-1199です。

三重

医療ネットみえ

県内の医療機関を検索できます。

救急医療情報センターに電話すると、「今、診てもらえる医療機関」の案内を受けることができます。→問い合わせ先はこちら

新潟

にいがた医療情報ネット

県内の医療機関を検索できます。

休日や夜間の案内用電話番号は、0120-600722です。休日・夜間当番医や休日・夜間急患診療所の一次救急医療機関の情報を地域ごとに電話で案内してもらえます。

山梨

やまなし医療ネット

県内の医療機関を検索できます。

救急医療情報センター等に電話すると、休日や夜間に診療できる診療所や救急病院などを案内してもらえます。→問い合わせ先はこちら

長野

ながの医療情報Net

県内の医療機関を検索できます。

休日や夜間のための緊急医案内サービスの番号は、0570-088-199です。

石川

石川県災害・救急・周産期医療情報システム

県内の医療機関を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

富山

とやま医療情報ガイド

県内の医療機関を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

福井

医療情報ネットふくい

県内の医療機関を検索できます。

コンピュータによる自動応答サービスの番号は、0120-987-199です。24時間、電話で医療機関の案内を行っています。

兵庫

兵庫県広域災害・救急医療情報システム

県内の医療機関を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

ただし、神戸市では、電話で休日・夜間の救急医療機関案内を受けられます。番号は、078-846-0099です。

京都

京都健康医療よろずネット

府内の医療機関を検索できます。

自動音声により、診療中の医療機関を案内してもらえます。番号は、075-694-5499です。

大阪

大阪府医療機関情報システム

府内の医療機関を検索できます。

上記の#7119にかけると、救急安心センターおおさかにつながります。

滋賀

医療ネット滋賀

県内の病院や薬局を検索できます。

電話で現在診療中の医療機関を案内してもらえます。→問い合わせ先はこちら

奈良

なら医療情報ネット

県内の病院を検索できます。

上記の#7119にかけると、奈良県救急安心センターにつながります。

和歌山

わかやま医療情報ネット

県内の病院を検索できます。

電話での救急案内の番号は073-426-1199です。

岡山

おかやま医療情報ネット

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

広島

救急医療Net HIROSHIMA

県内の病院や薬局を検索できます。

休日や夜間に診療している病院・診療所の音声案内の番号は、0120-169901です。

鳥取

とっとり医療情報ネット

県内の病院を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

島根

島根県医療機能情報システム

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

山口

やまぐち医療情報ネット

県内の病院を検索できます。

夜間や休日にその時診療している病院や診療所の電話案内サービスがあります。→問い合わせ先はこちら

香川

医療ネットさぬき

県内の病院や薬局を検索できます。

一般向け救急電話相談の番号は、087-812-1055です。

看護師が相談に応じ、必要に応じて常時待機している医師がサポートしてくれます(午後7時から翌朝8時)。

愛媛

えひめ医療情報ネット

県内の病院や薬局を検索できます。

音声案内の番号は、0120-962-119です。

徳島

医療とくしま

県内の病院を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

高知

こうち医療ネット

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療情報センターの番号は、088-825-1299です。電話で診療中の医療機関の紹介をしてもらえます。

福岡

ふくおか医療情報ネット

県内の病院を検索できます。

上記の#7119にかけると、救急安心医療情報センターにつながります。

佐賀

99さがネット

県内の病院を検索できます。

精神科については、救急電話があり、番号は0952-20-0212です。

長崎

長崎救急医療情報システム

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

大分

おおいた医療情報ほっとネット

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

熊本

くまもと医療ナビ

県内の病院を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

宮崎

みやざき医療ナビ

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

鹿児島

かごしま医療情報ネット

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

沖縄

うちなぁ医療ネット

県内の病院や薬局を検索できます。

救急医療についての電話サービスはありません。

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遠隔医療

インフルエンザで遠隔診療を受けられる?

インフルエンザで遠隔診療を受けられるかを解説します。

インフルエンザと遠隔診療

遠隔診療は、1回目に対面診察をすることが必要です。

したがって、「急に高熱が出た」などのインフルエンザを疑う症状があっても、遠隔診療を受けることはできません。

これについて、「納得できない」,「どうしても遠隔診療を受けたい」という人も、中にはいるかもしれません。

しかし、医師がインフルエンザと確定診断するためには、検査が必要です。

また、治療薬は、基本的に、発症から48時間以内に服用することになっています。

もしも遠隔診療を受けられたとしても、薬や処方箋が届くまでの間に48時間を超えてしまう可能性が高いでしょう。

参考:遠隔診療を受けられる病気

救急医療相談なら利用可能

ネットで診断や処方箋の発行などができなくても、全国の市町村では、救急医療相談を設置しているところが多くあります。

電話で看護師などに質問することができ、「救急車を呼んだほうがいいか」,「病院に行った方がいいか」,「近くの救急病院はどこか」,「応急手当の方法」などの情報を教えてもらうことができます。

相談の結果、緊急性がある場合は、直ちに救急車を出してくれるケースもありますので、利用すると良いでしょう。


救急医療相談窓口の一覧

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遠隔医療

風邪で遠隔診療を受けられる?

風邪で遠隔診療を受けられるか解説します。

風邪と遠隔診療

遠隔診療の対象は、いまのところ、生活習慣病などの症状が安定している病気です。

しかも、1回目に直に対面診察をすることが必要です。

よって、「風邪の症状が出た」という理由だけでは、遠隔診療を受けることはできません。

参考:遠隔診療を受けられる病気

救急医療相談なら利用可能

しかし、遠隔診療が無理でも、電話で救急医療相談をすることができます。

「病院へ行くべきかどうか」や、「自宅でどのように過ごせば良いのか」などの相談をすることができます。

地域によって、医師や看護師などが相談に応じてくれますので、ぜひ利用しましょう。


救急医療相談窓口の一覧

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遠隔医療

遠隔診療サービス一覧

遠隔診療サービスを一覧で紹介します。

CLINICS

アプリを利用して遠隔診療を受けることができます。

診療メニューが豊富で、さまざまな診療科の専門医による診察を予約できます。

健康保険が使える保険診療から、健康保険が使えない自由診療まで、幅広く対応しています。

なお、保険診療のメニューは、原則として、初診は対面診察となります。

アプリをみる

運営は株式会社メドレーです。

遠隔診療ポケットドクター

ポケットドクターを導入している医療機関で使うことができるサービスです。

アプリで、かかりつけ医の遠隔診療を受けることができます。

アプリをみる

運営はMRT株式会社です。

なお、MRT株式会社は、個人向けの遠隔健康相談サービスにも取り組んでいます(予約相談・今すぐ相談)。

ポートメディカル

自宅からなるべく近くの医療機関にかかることができます。

診察は、ビデオ電話やテキストメッセージを組み合わせて行われます。

サービス内で処方薬を購入したときは、院内処方薬を配送してもらえます。

サービスは、健康保険が使えない自由診療となっています(全額自己負担)。

運営は、株式会社ポートです。

※現在は、医療機関を限定してサービスを行っています。

DoctorsCrowd

健康保険組合向けの遠隔医療サービスです。

すなわち、DoctorsCrowdを利用する会社の従業員が利用できるサービスです。

ビデオ通話で、重症化予防を目的とした遠隔診療などを受けることができます。

アプリをみる

運営はメドケア株式会社です。

リモートドクター

リモートドクターを導入している医療機関で使うことができるサービスです。

遠隔診療に対応している医療機関に申し込みをしてた後、アプリを使ってオンラインで診療を受けられます。

運営は、株式会社アイソルです。

curon

クロンを導入している医療機関で使うことができるサービスです。

必要に応じて、ビデオ通話等でオンライン診察・処方が可能です。

運営は、株式会社情報医療です。

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遠隔医療

遠隔健康医療相談サービス一覧

オンラインで健康相談や医療相談(あわせて健康医療相談という)ができるようになってきました。

遠隔健康医療相談とは

遠隔健康医療相談えんかくけんこういりょうそうだんとは、自宅でインターネットを利用して、医師や看護師などに健康医療相談ができるサービスです。

どこからでもアクセスできますので、「忙しくて病院に行けない」,「病院に行くべきか悩んでいる」,「旅行先で急に体調が悪くなった」などのときに大きく役立ちます。

ただし、あくまでも相談サービスですので、診断や薬の処方はありません。

オンライン診療(遠隔診療)とオンライン健康相談やオンライン医療相談は、明確に異なります
つまり、オンライン診療(遠隔診療えんかくしんりょう)とは異なります。

また、診療ではないので健康保険は使えません(全額自己負担)。

なお、遠隔診療サービスの一覧については、こちらからご覧ください。

遠隔診療のサービス一覧をみる

遠隔健康医療相談サービス

現在ある遠隔健康医療相談サービスの一覧を紹介します。

ポケットドクター

個人向けの健康相談サービスを実施しています。

スマートフォンやタブレットを使ったビデオ通話で、医師が健康相談を受け付けます。

「予約相談」・「今すぐ相談」の二種類があります。

アプリをみる

運営会社は、MRT株式会社です。

なお、MRT株式会社は遠隔診療サービスにも取り組んでおり、別のアプリで利用可能です(遠隔診療ポケットドクター)。

小児科オンライン

子育て中の親に向けた遠隔健康医療相談サービスです。

LINEやSkypeなどのアプリを使用し、テレビ電話やチャットなど保護者の好きな方法で、小児科医が相談を受け付けます。

運営は株式会社キッズパブリックです。

CLINICS

アプリを利用して医療相談を受けることができます。

さまざまな診療科の専門医による相談サービスを予約できます。

アプリをみる

運営は株式会社メドレーです。

なお、株式会社メドレーは遠隔診療サービスにも取り組んでおり、同じアプリで利用可能です。

緊急のときは

なお、「すぐに病院にいったほうがよいか」などを質問できる、救急用の相談窓口が行政に設置されています。
そのような緊急の相談窓口は、別に紹介しています。

救急医療相談の窓口をみる

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遠隔医療

遠隔診療を受診できる病気

遠隔診療を受診できる病気の種類について紹介します。

遠隔診療できる病気

遠隔診療は、現在のところ、症状が比較的安定した病気に限られています。

すなわち、いわゆる慢性疾患が対象になります。

たとえば、以下の病気が対象になります。

生活習慣病

高血圧、糖尿病など

アレルギー疾患

花粉症など

呼吸器疾患

喘息など

皮膚疾患

アトピー、水虫、ニキビ、褥瘡など

精神疾患

うつ病、統合失調症など

そのほか

がん、脳血管障害、難病、禁煙外来、脱毛症など

 

これらは例ですので、ほかの病気であっても、ふだん検査などせず、問診だけで薬を処方してもらっているような患者さんは、遠隔診療を受けられる可能性が高いです。

対象疾患の拡大は

上記のように、現在のところ、オンラインで診療を受けられる病気は、病状が急激に悪くならないものに限られています。

しかし、今後、遠隔診療の実施の動向を踏まえて、対象疾患が拡大していく可能性は大いにあります。

なお、別のページで、遠隔診療のサービス一覧を紹介していますので、参考にご覧ください。

遠隔診療のサービス一覧をみる

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遠隔医療

遠隔診療の受け方

遠隔診療(オンライン診療)を受けるための方法と流れを説明します。

遠隔診療には、健康保険を使う「保険診療ほけんしんりょう」と、健康保険を使わない「自由診療じゆうしんりょう」がありますので、それぞれ紹介します。

受診の流れ

保険診療の場合

健康保険を使って3割負担で診察を受けるときは、つぎのような流れになります。

1.遠隔診療を実施している医療機関を探す

遠隔診療で健康保険を使うには、初診は必ず対面で行うのがルールです。

したがって、まずは通院できる範囲で、遠隔診療できる医療機関を探します。

2.対面診察を受ける

対面診察をして、医師の診断を受けます。

診断のために、血液検査、画像検査、触診などが必要になることもあります。

3.再診を遠隔診療にするか医師が決める

医師の判断で、2回目以降の診察を遠隔診療にすることができます。

4.遠隔診療を受ける

スマートフォンやタブレットを通じて、診察を受けます。

カメラを通じて、患者の顔色などの外観を把握したり、体温計・血圧計・脈拍計などの機能を持ったウェアラブル機器からのデータを確認したりすることがあります。

5.薬や処方箋が家に届く

薬が必要なとき、院内で調剤できるものは自宅に届けてもらえます。

また、院内で調剤ができないときは、処方箋が送られてきますので、薬局で薬を受け取ります。

健康保険が使える病気

なお、オンライン診療の場合、健康保険を使える病気には一定の制限がありますので、こちらのページで紹介しています。

健康保険を使って遠隔診療を受けられる病気をみる

自由診療の場合

美容整形,歯列矯正,薄毛治療など、健康保険を使えない自由診療の分野では、つぎのような流れになります。

1.遠隔診療を実施している医療機関を探す

居住地に関係なく、全国の医療機関の中から、自分の目的に合った医療機関を探します。

※保険診療の初診では「対面診察」が必要ですが、自由診療の初診では「オンライン診察」が可能です。

2.オンライン診察を受ける

オンラインで、医師の診察を受けます。

内容によっては、次回に来院して対面診察をすることが必要になる場合があります。

3.薬や処方箋が家に届く

薬を希望したときは、院内で調剤できるものは自宅に届けてもらえます。

また、院内で調剤ができないときは、処方箋が送られてきますので、薬局で薬を受け取ります。

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遠隔医療

遠隔医療とは

遠隔医療えんかくいりょうは、インターネットを用いた医療行為です。

遠隔医療には、さまざまなタイプがあります。

ひとつは、医師がネットを通じて患者を診療する「遠隔診療えんかくしんりょう」です。

また、専門医による、他の医師の支援やコンサルティングもあります。

そのほか、遠隔医療相談えんかくいりょうそうだん、遠隔診断、遠隔モニタリング、遠隔見守りなども含まれます。

これらのうち、いま注目されているのは「遠隔診療」です。

遠隔診療への期待

遠隔診療は、インターネットさえあれば、どこからでも医師に低コストでアクセスできるという利点があります。

しかし、これまで、遠隔診療は、へき地や離島の患者など、ごく一部の人に限定して運用されてきました。

それは、インターネットで得られる情報には限りがあるため、医師はできるだけ、患者と直に接して診療すべきと考えられてきたからです。

ただ、近年は、インターネット技術の発達により、リアルタイムで多くの情報が分かるようになりました。

さらに、料金の支払いも簡単になるなど、遠隔診療を実現できる仕組みが整ってきています。

多くの人が遠隔診療を利用できるようになれば、たとえば忙しくて病院へ行けない人や、心理的に病院を避けてしまう人、「通院の手間」を理由に診療を中断してしまう人でも、かんたんに診察を受けられるようになります。

また、引っ越しや出産などの理由で、来院して継続的に受診することが難しくなった患者でも、遠隔診療で受診の機会が得られます。

これらは、生活習慣病の早期発見や、継続受診による重症化の防止につながるため、医療コストの抑制の手段として期待されています。

普及促進の動き

遠隔診療に対して支払われる診療報酬は、対面に比べると低いのが現状ですが、増額により普及を目指す取り組みが始まっています。

つぎのページでは、遠隔診療の受け方と流れについて紹介します。

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