等張液、高張液、低張液は、下記のように定義されます。
等張液
細胞が正常な形や溶質を保つことができる溶液を意味します。
高張液
赤血球のサイトゾルよりも溶質濃度が高い溶液を意味します。
高張液中では、赤血球は縮小し、円鋸歯を形成します。
低張液
赤血球のサイトゾルよりも溶質濃度が低い溶液を意味します。
低張液中では、赤血球は膨張し破裂します(溶血)。
等張液、高張液、低張液は、下記のように定義されます。
細胞が正常な形や溶質を保つことができる溶液を意味します。
赤血球のサイトゾルよりも溶質濃度が高い溶液を意味します。
高張液中では、赤血球は縮小し、円鋸歯を形成します。
赤血球のサイトゾルよりも溶質濃度が低い溶液を意味します。
低張液中では、赤血球は膨張し破裂します(溶血)。
濾出液は、比重1.015以下の液体で、急性炎症の際に、毛細血管の透過性の亢進により局所に現れます。
滲出液は、比重1.018以上の液体で、毛細血管の内圧の上昇によって局所に現れます。
17-OS(17-oxosteroid)とは、ステロイド核のC17の位置がケトン基になっている物質群のうち、中性のものの総称です。
17-OSは、17-KS(17-ketosteroid)とも呼ばれます。
たとえば、アンドロステロン、エチオコラノロン、デヒドロイソアンドロステロン、11-ケトアンドロステロン、11-βーアンドロステロン、11-βーオキシコラノロンなどがあります。
微生物が生体に単に付着した場合、汚染(contamination)と呼ばれます。
一方、感染(infection)とは、微生物が付着した場所で定着し、分裂・増殖する場合のことを意味します。
門脈圧の亢進と、脾臓の機能亢進との関係について解説します。
何らかの原因により、肝臓の門脈圧が上がることがあります。
門脈圧が高くなると、血液が脾臓にたまります。
その影響は様々ありますが、脾臓についていえば、脾臓が大きくなることがあり、酷くなると「脾腫」と呼ばれる状態になります。
ここで、脾臓は、体内において最大のリンパ装置で、免疫応答に関与するとともに、血液中の古く なった血球や異常血球を処理する浄化装置として機能しています。
したがって、脾臓に血液が溜まると、壊される血液が増えます。いわゆる「脾機能亢進症」です。
このとき、血小板減少をはじめとする汎血球減少症が見られます。
検査データとしては、ほかに、赤血球の破壊に伴うビリルビンの上昇が見られます。
門脈圧を低下させるために、門脈の血流を下大静脈や腎静脈に流す新しい経路を作成するシャント手術があります。
脾腫に対しては、脾動脈の一部を閉塞させる部分的脾動脈塞栓術があります。
銅は生体に必要な微量元素です。すなわち必須微量元素です。
詳細は分かっていませんが、銅が欠乏すると、貧血をきたします。
これは、「銅欠乏性貧血」と呼ばれます。
通常の食事であれば、銅は、貝類、甲殻類、動物の肝、堅果、豆類を中心にさまざまな食品に含まれています。
したがって、通常の経口摂取下では欠乏することはまれです。
欠乏するリスク患者の例としては、高齢者で、長期間、TPNや経管栄養に依存している患者が挙げられます。
輸液や経管栄養剤に、十分な銅が含まれていないと、銅が欠乏します。
経管栄養剤について言えば、微量元素が強化されたものは高価であるため、経済的理由から使用を控える施設があり、そのような施設では、患者が銅欠乏となりやすくなります。
リスク患者に貧血を認めたときは、銅欠乏性貧血を鑑別する必要があります。
詳細な機序は不明ですが、一説では、銅が欠乏すると、銅の搬体であるセルロプラスミンのフェロオキシダーゼ活性が低下し、貯蔵鉄の動員が障害されるため、貧血をきたすと言われています。
ほかの貧血との鑑別点となるのは、血液検査では、血清銅とセルロプラスミンの低下を認めることや、血小板数は正常であることなどです。
なお、骨髄検査の特徴は以下のとおりです。
・正形成または過形成を呈する
・顆粒球系は成熟障害が著明である
・赤芽球系は前赤芽球が増加し、過形成の傾向を認めるが、巨赤芽球変化はなく、骨髄異形成症候群と診断できるほどの異形成に乏しい
・顆粒球系、赤芽球系ともに細胞質に空泡のある細胞が散見され、とくに前骨髄球、骨髄球、前赤芽球などの幼若細胞に空泡が著明
・環状鉄芽球を認めることがある
経管栄養では、不足分を補うために、硫酸銅、酢酸銅、塩化銅などを経管栄養剤に混ぜる方法や、銅の含有率が高いココア粉末を経管栄養剤に混ぜる方法があります。
静脈栄養では、高カロリー輸液に、微量元素製剤を混合することができます。
LogPowとは、化学物質の疎水性を表す指標です。
一般的に、対数値で表記されます。
この数値が大きいほど、生物中で濃縮する可能性があることを示します。また、数値が小さいほど、生物では排泄し易く、濃縮しにくいことを示します。
この指標は、化学物質の濃縮・蓄積性を予測するのに用いられます。
なお、化学物質の魚毒性(LC50 )を予測するのにも Pow が利用されます。
海外文献では Kow と標記されることが多いです。
血液のPHが酸性またはアルカリ性に傾くと、ヒトの体は、pHを正常範囲内(7.35 ~ 7.45)に保とうとします。
このとき、ヒトの体では、肺や腎臓の調節機構が働きます。
腎臓で行われるのが、HCO3-による調節であり、「代謝性代償」あるいは「腎性代償」と呼ばれます。
すなわち、呼吸性アシドーシスや、呼吸性アルカローシスの状態のときに、腎臓がHCO3-の量を調整して、pHを正常に戻そうとする働きのことを代謝性代償(腎性代償)といいます。
たとえば、つぎのようななります。
ヒトの体では、基本的に、肺で呼吸によりCO2の量を調整しています。
肺の疾患などで、CO2の排出が少なくなると、血液中のCO2が増加し、血液は酸性に傾きます(pHの低下)。
この状態は「呼吸性アシドーシス」と呼ばれます。
このとき、腎臓は血液中のHCO3-を増やすように、HCO3-を再吸収します。
すなわち、血中のHCO3-を増やし、過剰な酸を中和しようとします。
このような腎臓の働きを「呼吸性アシドーシスの代謝性代償」といいます。
過換気状態になると、血液中のCO2の排泄が増えて、低下すると、血液はアルカリ性に傾きます(pH の上昇)。
この状態は、「呼吸性アルカローシス」と呼ばれます。
このとき、腎臓は血液中からHCO3-を減らすように、HCO3-を尿から排出させます。
このような腎臓の働きを「呼吸性アルカローシスの代謝性代償」といいます。
腎臓による代謝性代償は、数日間かけて緩やかに行われます。
これは、呼吸性代償が速やかに行われることとは対照的です。
以上をまとめると、代謝性代償があるかどうかを判断するためには、主にpH、CO2、HCO3-の値に注目すればよいと言えます。
たとえば、pHが正常、PaCO2が高値(呼吸性アシドーシス)、HCO3-も高値
のときは、代謝性代償の存在が考えられます。
また、pHが正常、PaCO2が低値(呼吸性アルカローシス)、HCO3-が低値のときも、代謝性代償の存在が考えられます。
腎臓による代償が行われたとしても、必ずしも、pHの値が正常範囲に戻るとは限りません。
代償しきれていない状態では、pHが酸性あるいはアルカリ性に傾いた状態となっているため、判断が難しくなりますが、検査データだけではなく、患者の病歴、身体所見、症状、治療の経過などをもとに、総合的に判断することが重要です。
ベイトトラップ法とは、オサムシ類、シデムシ類、アリ類などの地表徘徊性昆虫を対象とした調査法です。
糖蜜、腐肉、さなぎ粉などの誘引餌(ベイト)を入れたト ラップ(プラスチックコップ、空き缶など)の口が、地表面とまで達するように埋めて、その中へ落ち込んだ昆虫類を採集します。