ALARAの原則とは、食品中の汚染物質を無理なく到達可能な範囲でできるだけ低くすべき(ALARA: As Low As Reasonably Achievable)であるという考え方です。
汚染物質の基準値作成の基本となる国際的な考え方です。
ALARAの原則とは、食品中の汚染物質を無理なく到達可能な範囲でできるだけ低くすべき(ALARA: As Low As Reasonably Achievable)であるという考え方です。
汚染物質の基準値作成の基本となる国際的な考え方です。
完全 2 分木とは、根(ルート)から葉(リーフ)までの深さがすべて等しいか、あるいは、1 つだけ深い葉がある木のことです。
2 分探索木は、すべての節(ノード)で、「左側の子の値<節の値」「節の値<右側 の子の値」という大小関係を持つ木のことです。
ヒープは、すべての節で、「親の節の値<子の節の値」または「親の節の値>子の節の値」という大小関係を持つ木です。
イニシアティブ(イニシアチブ)とレファレンダムは、スイスの直接民主制に関連する用語です。
イニシアティブは、国民発議権のことを意味します。
連邦レベルで、有権者10万人以上の署名を要件として、国民は、連邦憲法の全面改正や部分改正の提案をすることができます。
レファレンダムは、国民投票権のことを意味し、年に4回実施されます。
義務的レファレンダムと、任意的レファレンダムの二種類があります。
リフィーディング症候群について解説します。
本症候群は、重度の低栄養患者の栄養再開時、電解質・体液移動により起こる症候群と定義されています。
refeeding症候群は、いわゆる「マラスムス」といわれるような慢性的な飢餓状態の患者に大量のブドウ糖を投与した際、投与数時間〜数日後に発生する代謝性合併症です。
主に電解質異常により心肺および神経系に異常をきたします。
重篤な症状を呈するため、適切な病態把握や循環動態の管理を行われないと、死亡する例もあります。
高度な栄養不良や、数ヶ月にわたる飢餓状態の症例に対して栄養療法を行うときは、リフィーデング症候群が発生する危険を認識することが大切です。
摂食不足でエネルギーが十分に供給されていない状態では、ヒトは、体脂肪を分解してケトン体をエネルギー源としています。
そのような状態のところに、点滴、摂食、経腸栄養などで糖質が急激に入ってくると、解糖系が働くことで糖質代謝が発現し、それによりインスリン分泌が刺激されます。
インスリンは、細胞内へのグルコースの取り込みを促進しますが、グルコースとともに、カリウム・リン・マグネシウムも細胞内に取り込まれる結果、もともとの低カリウム血症・ 低リン血症・低マグネシウム血症がさらに悪化することになります。
また、糖質の負荷により、アデノシン三リン酸 (ATP)が産生されますが、それに伴って、リンが消費されます。
したがって、特に低リン血症を発症しやすく、貧血や痙攣、横紋筋融解が起こり呼吸機能低下をきたす場合があります。
低リン血症による臓器障害のうち、特に心不全や呼吸不全、腎不全は致命的です。
さらに、ビタミンB1や微量元素も必要量が高まり不足します。
特に、ビタミン B1が欠乏したまま急激に栄養補給を行うと、ビタミンB1欠乏に伴うウェルニッケ脳症を発症することがあり、注意が必要です。
さらに、ブドウ糖負荷により増加したインスリンは、 腎尿細管におけるナトリウムの再吸収を促進する働きがあります。
そのため、水分貯溜が発生し、循環動態や呼吸状態にも悪影響を及ぼします。
リフィーデング症候群が好発する病態としては、慢性低栄養のほかに、神経性食思不振症、アルコール依存症、外科手術後、担癌患者などが知られています。
これらのような症例を含む、慢性的な低栄養の症例では、リフィーデング症候群の予防策として、栄養の投与前に、電解質異常を補正します。
すなわち、NaH2PO4製剤や、MgSO4製剤を経静脈的に投与することで、リンやマグネシウムを補充します。
また、投与する栄養に含まれるエネルギー量を、はじめは少なめにすることも大切です。
投与初期のエネルギーは400 〜800kcal/日や、20kcal/kgを目安とします。
なお、ケトーシス予防のために、ブドウ糖あるいは炭水化物は、最低限必要量として100g/day以上を投与しておくことが薦められます。
投与開始後1週間は、不整脈、心不全、低換気症候群の可能性があるため、心電図と酸素飽和度のモニタリングを行い、また、血液検査を行い、血清リン、マグネシウム、カリウム、グルコース濃度も随時モニタリングします。
投与エネルギーについては、一般的には「2〜4kcal/kg/24 〜48 時間」のペースで増量していき、最終的には必要エネルギー量を満たす量にまで増やします。
水素飛行機とは、文字通り「水素」をエネルギーとして飛ぶ飛行機です。
水素自動車と同じように、通常のエンジンを改良して水素を直接燃料とします(水素燃料エンジン)。
水素を使うので、燃焼した後の排気にCO2が発生せず、水になります。
大気汚染の原因となる二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、浮遊粒子状物質(PM)はまったく排出されませんので、環境にやさしい飛行機です。
水素飛行機のメリットは、環境に優しいだけではありません。
今後も世界人口は増加する見込みであり、とくに、新興国におけるエネルギー消費量が増加しています。
このため、2030年の世界のエネルギー消費量は1990年の約2倍に達するなど、エネルギー消費量はこれからも増加し続けていくものと考えられています。
いずれ訪れる石油価格の高騰や、将来の石油枯渇問題にも対応できます。
なお、問題として、爆発の危険が考えられるかもしれません。
しかし、強固な水素タンクが用いられており、漏れる心配はありません。
また、万が一漏れたとしても、水素自動車の水素タンクのように、温度が上がると溶けてタンクに穴があき、水素を放出する「溶栓弁」がついていおり、数分で水素を放出しきってしまうため爆発は起きません。
こうした水素タンクがいくつも装填されているので、水飛行機は、万が一の事態のときにも飛び続けることができます。
乳酸アシドーシスについて解説します。
乳酸アシドーシスとは、一般に、血中の乳酸が5mmol/L(45 mg/dL)以上の病態をいいます(高乳酸血症)。
代謝性アルカローシスや呼吸性アルカローシスを合併していなければ、血液pHが7.35未満の、いわゆるアシデミア(酸血症)となることが一般的です。
基本的に、乳酸は、細胞への酸素供給が不足したときに、ピルビン酸から産生されます。
通常は、乳酸が蓄積することはありませんが、嫌気的条件下では、蓄積します。
なお、乳酸は身体のすべての臓器・組織で産生され、とくに多く産生される臓器は骨格筋、脳、腸です。
高乳酸血症による乳酸アシドーシスは、乳酸の産生が代謝を上回った場合に起こりえます。
古典的には、低酸素症や虚血・ショックによるものなど二次的なものをタイプAと分類し、何らかの原因で乳酸が産生されている一次的なものをタイプBと分類します。
タイプAの原因としては、循環血漿量減少、心不全、敗血症などによるショック、呼吸不全、一酸化炭素中毒、組織の低酸素状態、心肺停止などがあります。
type Bの原因としては、肝不全に伴う肝での乳酸処理の低下、悪性リンパ腫などの腫瘍細胞での過剰な乳酸産生、ビタミン B1不足、薬剤性、先天代謝異常症などがあります。
また、近年は、上記のタイプAとタイプB以外に、「lactate shuttle」という概念が注目されています。
具体的には、代謝活発化に伴う解糖系の充進の結果として起こる高乳酸血症です。
敗血症などでは、筋肉などで解糖系が亢進し、大量の乳酸が産生され、血液中へ動員されます。
高値となった乳酸は重要臓器へ運搬されエネルギー源として利用されると考えられています。
乳酸アシドーシスか否かを診断するには、血液ガス分析で、血中乳酸値を直接測定するのが一番です。
また、動脈血のpHをみることも重要です。
血中乳酸値が5mmol/L(45 mg/dL)以上で、動脈血のpHが7.35未満であれば、乳酸アシドーシスであると診断が容易です。
基本的には、呼吸・循環管理(乳酸を含まない輸液、酸素投与など)を行います。
また、DKAや高血糖などインスリン欠乏が疑われる場合は、インスリンを投与します。
さらに、低栄養状態や中心静脈栄養法(IVH)導入時で、ビタミンB1不足が疑われるときは、ビタミンB1を投与します。
なお、pH 7.1未満の場合、pH 7.2~7.25を目標に、重炭酸ナトリウムを投与すると効果があるとする説があります。
アルコール性ケトアシドーシスについて解説します。
アルコール性ケトアシドーシス(AKA)とは、長期的なアルコール多飲および食事摂取不足が原因で、高ケトン体血症(ケトーシス)による代謝性アシドーシスを生ずるものです。
アルコール性ケトアシドーシスは、アルコール飲酒者にらみられる酸塩基平衡異常として知られています。
典型的には、アルコール依存に伴う長期的な食事摂取不足による飢餓状態がベースにあるところに、大量飲酒に伴う嘔吐、下痢、水分摂取不足、アルコールによる抗利尿ホルモンの分泌抑制などが原因で起きる脱水などをきっかけに発症します。
大酒家の突然死との関連が報告されています。
典型的なAKAの発症機序を解説します。
エタノールは、肝臓においてアセトアルデヒドを経て酢酸へ酸化され、さらにはアセチル-CoAとなります。
その過程で、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレ オチド(nicotinamide adenine dinucleotide:NAD)が、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(reduced nicotinamide adenine dinucleotide:NADH)に還元されるため、NADH/NAD比が上昇します。
NAD→NADHの反応は tricarboxylic acid(TCA)回路や糖新生など生体内での種々の代謝過程で行われており、 NADH/NAD比の上昇は、TCA回路や糖新生を抑制します。
アルコール依存による慢性的な摂食不足や、嘔吐・下痢、飲水不足などが原因で脱水に陥ると、循環血液量が低下し、交感神経系の賦活化をもたらすため、インスリン分泌が低下し、抗ストレスホルモンの分泌が亢進します。
また、飢餓が原因で、「肝グリコーゲン貯蔵量の減少」と、上述の「NADH/NAD比の上昇による糖新生の抑制」とが合わさって血糖値が低下すると、より一層、インスリン分泌が低下し、抗ストレスホルモンの分泌が促されることになります。
すると、脂質のβ酸化が促進され、アセチル-CoAが上昇します。
また、アセチル-CoAはエタノール代謝の過程でも生じます。
したがって、アルコールを長期に多飲すると、アセチル-CoAは、過剰となります。
アセチル-CoAは、通常はTCA回路で消費されます。
しかし、先に述べたように、NADH/NAD比上昇によってTCA回路は抑制されています。
よって、アセチル-CoAはTCA回路での消費を受けずに、アセト酢酸へと代謝されます。
アセト酢酸は、β-ヒドロキシ酪酸とアセトンのいずれにも代謝されることがあり得ますが、NADH/NAD比が高いと、アセト酢酸はβ-ヒドロキシ酪酸に代謝されやすくなります。
そのため、AKAは、β-ヒドロキシ酪酸優位のケトアシドーシスをきたすことになります。
なお、NADH/NAD比の上昇は、ピルビン酸から乳酸への代謝を促すため、アルコール性ケトアシドーシスは、乳酸アシドーシスを合併するケースがあります。
悪心・嘔吐・ 腹痛などがあり、意識は清明なことが多いとされています。
身体所見では、頻脈、頻呼吸、腹部の圧痛を認める ことが多いとされます。
なお、膵炎や腸管壊死を合併していることもあるので注意が必要です。
診断基準は存在しないものの、病歴や、著明なAGの開大、β-ヒドロキシ酪酸が優位に上昇することなどから診断されることが多いです。
血中ケトン体の測定は時間がかかるため、β-ヒドロキシ酪酸の迅速診断キットを活用する方法が良いでしょう。
なお、尿試験紙でも迅速に尿中ケトン体を検査できますが、測定対象はアセト酢酸であり、β-ヒドロキシ酪酸を測定できません。
したがって、β一ヒドロキシ酪酸が優位に上昇するケトーシスを示すAKAは、尿試験紙法では、偽陰性を示すことがあり得ますので、注意が必要です。
AKAの治療は、補液や電解質管理などが中心となります。
補液による糖の補充で、インスリン分泌が促され、肝臓でのケトン体の産生が低下します。
また、細胞外液の積極的な補充によって腎臓からのケトン体の排泄が促進されます。
なお、低栄養によりビタミンB1が低下していることが疑われる場合、Wernicke脳症の予防のため、ビタミンB1の投与も併せて行います。
血液ガスのパラメータに、ベース・エクセス(base excess:BE)があります。
BEは、「体温37℃ , pCO2が40Torrにある血液をpH7.40に戻すために必要な塩基の量」を表します。
BEは、つぎのSiggaard -Andersenの式を使って算出されます。
BE =(1−0.014×Hb)×{[HCO3―]−24+(9.5+1.63×Hb)×(pH-7.4)}
基準範囲は、0±2mEq/Lです。
生体内で緩衝に関与しているのは、代謝性因子と呼吸性因子とがあります。
BEは、「PaCO2 が 40Torr のとき」という条件をつけることで、呼吸性因子の影響を除外しています。
つまり、BEは、呼吸性因子を一定と仮定することでその影響を除外し、血液のpHにかかわる代謝性因子のみを量的に表現します。
BEがマイナスの場合は塩基不足(代謝性アシドーシス)、プラスの場合は塩基過剰(代謝性アルカローシス)を意味します。
代謝性因子の指標は、HCO3のほかにも、血色素(ヘモグロビン)、血漿蛋白質(アルブミンなど)、リン酸塩などがあります。
しかし、血液ガスの測定装置では、全ての代謝性因子を直接測定できません。
そこで、赤血球による緩衝系(ヘモグロビン値:Hb)を加味して、代謝性因子の全体の変化量を計算で間接的に求め、BEとしています。
上に述べたように、BEは呼吸性因子の影響を除外しています。
したがって、BEのみで酸塩基平衡の全体を評価することはできません。
酸血症すなわちアシデミア (pH<7.35)で、かつBEがマイナスのときは、塩基が不足している代謝性アシドーシスといえます。
このとき、その分のアルカリを加えてpHを7.40に近付けて補正することができます。
通常は重炭酸ナトリウムを投与します。
有病率と罹患率との違いについて解ます。
有病率は、 ある1時点において、疾病を有している人の割合です。
有病率=集団のある1時点における疾病を有する人数/調査対象となる集団全員の人数
有病率により、ある時点での患者数を評価できます。
ちなみに、罹患率が同じ二つの病気があるとき、有病率は、有病期間が長い病気の方が高くなります(つまり、罹ったらすぐに死んでしまう病気と、罹っても長く生きられる病気とでは、後者の方が有病率は高くなります)。
高血圧、糖尿病、結核などの慢性疾患の統計に使用されることが多いです。
罹患率は、一定期間にどれだけの疾病者が発生したかを示す指標です。
罹患率 =(一定の観察期間内に新発生した患者数)/(危険暴露人口1人1人の観察期間の総和(人ー年))
▼ 危険暴露人口・・・疾病に罹るリスクのある集団
▼ 人ー年・・・観察した人数とその観察期間をかけたものを表す単位(person-year)
罹患率は、ある時点での疾病への罹りやすさを表します。
罹患率は、疾病とリスク要因との因果関係を探るときに有用な指標となります。
逆ミセルとは、油溶性の界面活性剤が、油の中で親水基を内側に、親油基を外側にしてなる会合体のことをいいます。
逆ミセルは、水や、水溶液を油に可溶化します。