カテゴリー
ビジネス

共働き夫婦が,住宅ローンを共同名義にするメリット

最近は,家を買うときに, 夫婦で住宅ローンを組む というのが一般的になっています.

その理由は… ご存知の方も多いかもしれませんが,住宅ローン控除という制度の存在です.

住宅ローン控除とは,ざっくり言うと,ローン残高の1%分が,税額控除される制度です.

ポイントは,生命保険料などのように所得控除になるのではなく,住宅ローンは税額控除であるということです.

これは,10%への増税後なら13年間も適用されます.年間で40万円あるいは50万円(長期優良住宅の場合)を上限に,税金(所得税+住民税)が減額されます.

この住宅ローンは,フル活用することが大切です.

たとえば,年収500万円の夫が一人で組むと,平成31年度の税制で計算すると住民税は24.4万円,所得税は13.9万円 ということで,合計が38.3万円なので,40万円(あるいは50万円)をフルに活用できません.

そこで,共働きの夫婦は,共同で住宅ローンを組めば,税額が40万円(あるいは50万円)を超えるので,制度の恩恵をフルに受けられるというわけですね.

うまくいく条件なら,40万円×13年=520万円 をもらえる計算になります.

長期優良住宅なら,50万円×13年=650万円をもらえる計算になります.

実質的に,家の値引きです.

(富裕層の優遇との指摘もありますけれどね…)

ちなみに,住宅ローン控除をフル活用するためには,頭金を入れないという手法も有効です.

それに,住宅ローンの利子は,ものすごく低いので(年率0.5を下回る),頭金は13年間,運用に回したほうが得をします.

住宅ローンの利子を上回る運用をすればお得になるということですね.

カテゴリー
ビジネス

住宅ローンを組む予定があるなら,クレジットカードの返済延滞に注意!

家を買うときに知ったことを,思い出して書きます.

「近いうちに家を買うかもなぁ?」と思っている人がいたら,読んでってください.

住宅ローンには審査がある

戸建やマンションを買うときに,ふつう,住宅ローンを組みます.

多額の融資ですから,どこの銀行でも,しっかりとした審査があります.

具体的には,事前審査本審査という二段構えの審査になっています.

どちらの段階でやるかは銀行によって違いますが,

審査のとき,銀行は,あなたの信用情報を確認します.

ここでいう信用情報とは,「信用情報機関」が持っている情報です.

商品をローンで購入した履歴など,カード会社から知らされた情報が登録されているそうです.

また,返済の遅れ(延滞)があったりすると,それも記録されます.

そして,

銀行が信用情報を確認して,

「問題のある人物」

と認定されると,

融資は拒否されます!

…こうなっては色々とマズいですね

信用情報機関は3種類

ここで信用情報機関をあげときます.

3つあります.

よかったら,パッと見てみてください.

CIC(https://www.cic.co.jp/

主に,クレジットカード会社やローンを取り扱う銀行が加盟しています.

JICC(https://www.jicc.co.jp/

消費者金融会社の多くが加盟している信用情報機関です.

KSC(https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/

銀行および銀行関連のクレジットカード会社が加盟しています.

 

拒否を防ぐために

詳しくは、上の機関のWebサイトで確認してもらえればと思いますが,

ひとつ重要なことがあります.

それは,

延滞に関する情報は最長で「5年間」も記録が残る

ということです.

長すぎますね.

…というわけで,カードのご利用は,無理なく返済できる範囲で,

ご利用は計画的に.

カテゴリー
Column

インフレが密かに進行中⁉️ いつの間にか小さくなった食べものたち.

日銀が2%のインフレを掲げて,かなりの時間が過ぎましたね.

2%の「物価安定の目標」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」

ご存知のように,世間では,インフレは全く起きていないし,目処も立っていないと言われています.

しかし,最近,コンビニのパンを見て思いました.

(小さい…?)

パンが小さくなった!?

なんだか,突然,昔と比べて小さくなっている気がしたんですよね.

メロンパンって,もっと大きくなかったっけ?

とか,

あんパンもっと重たかったよね…?

とか.

調べてみると,数年前から,この現象はネットで話題になっていたようでした.

実際にパンは小さくなっているそうです.

また,この現象は,おにぎりやお菓子,その他の食品や飲料でも観測されているようです.

▷NHK:食の“スモールチェンジ”裏事情

実は,物価の上昇は,消費者には見えにくい形で,密かに進行している…

そんなことを感じました.

カテゴリー
Column

髪の毛を寄付するヘアドネーションの紹介

1990年代のアメリカで始まった,髪の毛の寄付(ヘアドネーション)は,日本でも,10年前から始まっているようです.

2009年,日本で最初にヘアドネーションを始めたのは,JAPAN HAIR DONATION & CHARITY( 通称:JHD&C,ジャーダック).

寄付で集まった髪の毛で,ウィッグをつくり,小児がん治療や先天性の脱毛症などで頭皮に悩みを抱える18歳以下の子どもたちへ,無償で提供しているそうです.

このヘアドネーション,広まるきっかけとなったのは,どうやら2011年の東日本大地震や,2015年に柴咲コウさんが行なったことだそうです.

ゴミとして捨てていたものが,誰かのためになるということで,その手軽さから,一気に広まったと言われています.

このヘアドネーションの取り組みが,今後,さらに全国的に広まり,髪の毛を寄付することが当たり前という世の中になっていくと良いですね.

カテゴリー
散録

子どもが、おもちゃの取り合い…ケンカは止めるべき?

家庭に子どもが2人以上いると,上の子と,下の子で,おもちゃを取り合って喧嘩するってことありますよね.

親の中には,取り合いの喧嘩をしないように,同じおもちゃを一人に一つずつあげるという対策をとる人がいるようです.

子どもが喧嘩してギャーギャー騒いでいると,こちらも若干のストレスがかかるので,気持ちは分からんでもないのですが…

多くの家庭と同じように,わが家では,それは実行していません.

取り合いの喧嘩をする中で,学ぶこともあると思うんですよね.

我慢とか,譲り合いとか,謝り方とか…

せっかく兄弟姉妹がいて,そういう学びの機会があるのを,親が取り上げてしまうのはもったい無いよなぁと思うんです.

みなさんは,どう思いますか?

カテゴリー
医療従事者向け

医療系専門学校の合格率が高い理由

医療系の専門学校は、高い合格率をうたっています。

国家試験合格率98%!

とか

国家試験合格率100%!

とか。

実は、これにはカラクリがあります。

どういうことかというと…

国家試験を受けるためには「卒業見込証明書」が必要なんですが…

学力の低い生徒には、卒業を認めないのです。

国家試験の前に「卒業試験」を実施し、一定以上の得点をとれなかった人の卒業を認めないのです。

なので、一定の学力のある人だけが卒業し、国家試験を受けることになります…

合格率が高くて当たり前ですよね。

ちなみに、これは入学前の生徒に、学校から知らされることはありません((+_+))

カテゴリー
検査

血液検査と基準範囲の雑学

血液検査と基準範囲についての雑学をご紹介します☆

健康診断を受けるなどして、血液検査の結果が返ってくると、かならず、検査結果の横に、数値範囲が書かれていますね。

たとえば、こんな感じでしょうか。

この数字の範囲は、『基準範囲』と呼ばれます。

さて、この基準範囲は、どのように求められているのでしょうか?

実は、この基準範囲は、ざっくりと言えば、

「健常そうな人を集めて、約95%の人が含まれる範囲」です。

 

より具体的に言えば、検査データの平均値に、2×標準偏差(±2SD)を加えた範囲です。

なので、健常人のうちの約5%は、基準範囲から外れる設計となっています。

「健康な人でも、基準範囲を外れることがある」ということなので、基準範囲を外れても、それが異常を意味するわけではないということになります。

カテゴリー
医療

病院の種類

備忘録です。

特定機能病院

特定機能病院は「高度先端医療を必要とする患者に対応する病院」として厚生労働省の承認を受けている病院。

全国の大学病院の本院であることがほとんど。

中核病院

中核病院には、厳密な定義はなし。

ある程度の規模で、地域医療の拠点病院は、中核病院と言える感じ。

大学病院であっても「中核病院」と名乗る病院もあるそう。

一般病院

一般病院は、病床数20以上の病院。

精神病院と結核療養所を除き、ほとんどの病院が、この「一般病院」に含まれる。

ちなみに病床数19以下の医療機関は「診療所」。

カテゴリー
医療従事者向け 検査

ステロイドとCRP低下・白血球(好中球)上昇

患者さんの経過を追っていると、突然、CRPが大きく低下するのを見かけることがあります。

(炎症が改善したのかな?)

と思って見てみると、ステロイド(例:プレドニン)を使っているケースがあります。

調べてみると、ステロイドを使っていると、CRPは下がりやすく、好中球数は上がりやすくなるそうです。

CRPが下がりやすいのは、炎症性サイトカイン(IL-6 など)の産生が低下するからで、好中球数が上がりやすいのは、好中球の組織への移行が低下するからだそうです。

検査は奥深いですね。

カテゴリー
医療

妊婦加算の代わりにできた診療情報提供料(Ⅲ) 150点

コロナの騒動の中で改定された診療報酬。

その中でも、ちょっとだけ注目なのが、診療情報提供料(Ⅲ) 150点です。

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000605491.pdfより

[算定要件]のところに、こうあります。

(1) 他の保険医療機関から紹介された患者について、他の保険医療機関からの求めに応じ、患者の同意を得て、診療状況を示す文書を提供した 場合に、提供する保険医療機関ごとに患者1人につき3月に1回に限り算定する。

(2) 妊娠している患者について、診療に基づき、頻回の情報提供の必要性を認め、患者の同意を得て、当該患者を紹介した他の保険医療機関に 情報提供を行った場合は、月1回に限り算定する。

(2)に注目です。

これは、過去に問題となった「妊婦加算」に置き換わるものなんですね。

妊婦加算とは

「妊婦加算」は、平成30年の診療報酬改定の改定で追加された制度です。

「妊婦への慎重な対応」や「胎児への配慮」に対するインセンティブを医療機関に与える目的で導入されました。

 

内容ですが、初診料に75点(750円)の加算、再診料38点(380円)の加算とされていました。

当時は、妊婦さんの自己負担額が増えたということです。

妊婦加算の凍結
はじめは「うまくいくかも」と思われていたようですが、、、

この妊婦加算、ある時から凍結(一時停止)されました。

理由は、妊婦に加算分を負担させたことから「事実上の妊婦税だ」「少子化対策と逆行する」という非難の声がネット上で大きくなったからです。

とくに、産婦人科以外の科(たとえば眼科)にかかっても「妊娠というだけで,お金をとられる」という事例が目立ち、制度への疑問の声が多く上がったのです。

ただし、これについては、実は、厚労省が、疑義紹介資料において、「妊娠に直接関連しない傷病(感冒等)について診察を行った場合にも算定できる」という事務連絡をしていた等の事情があるので、医療機関が悪いわけではないのです…。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000202132.pdfより

その後、妊婦加算のあり方について、改めて中央社会保険医療協議会で議論されることになりました。

そして、昨年の12月、この妊婦加算は廃止が決まり、同時に、代替案として、妊婦に限らず、患者の同意を得た上で、医療機関同士が治療内容や検査結果について情報共有した場合に加算する仕組みを新設することが決まったのです。

というわけで、上記の診療情報提供料(Ⅲ) 150点は、今年の4月から実施されることになたわけです。

(参考https://www.sankei.com/life/news/191220/lif1912200018-n1.html )

制度設計の難しさが分かる事例でしたね。