ビットコイン先物と裁定取引(アービトラージ)について解説します。
ビットコイン先物
ビットコイン先物とは、期日に、ビットコインを、いま取引している先物価格で、買う(あるいは売る)ことを約束する取引です。
先物市場は、現物市場とは、別の市場で取引されています。
たとえば、ビットフライヤーであれば、
・1 週間先物
・2 週間先物
・3 か月先物
の三種類の市場があります。
売買の時点では、お金の受け渡しはありません。
証拠金を差し入れて置くだけで、取引を約束できます。
決済方法
決済の方法は、二つあります。
反対売買
ひとつは、期日前の反対売買です。
ビットコイン先物を買った人は、期日前に、市場で転売します。
ビットコイン先物を売った人は、期日前に、市場で買い戻します。
自動決済
もうひとつは、自動決済です。
満期までに反対売買による決済を行わなかった場合、満期日に決定するSQ(清算値)で自動的に決済されます。
たとえばSQ(清算値)が80万円だとすると、先物を79万円で買った人は、1万円の利益になります。
アービトラージ
上で述べたように、先物と、現物は、異なる市場で取引されています。
しかし、基本的に、先物の値動きに、現物の値動きが追随します。
その原因の一つにあるのが、裁定取引(アービトラージ)です。
この裁定取引は、先物と現物の価格が乖離したときに投資家によって行われます。
たとえば、先物が割高で、現物が割安のとき、この乖離を解消するパターンは三通りあります。
●パターン1どちらも値下がりする場合
※この場合、割高な先物の方が、大きく値下がりします。
●パターン2 どちらも値上がりする場合
※この場合、割安な現物の方が大きく値上がりします。
●パターン3 先物が値下がりし、現物が値上がりする場合
したがって、先物と現物の価格が乖離したときに、先物を売り、現物を買うという方法をとれば、必ず儲かることになります。
ちなみに…
このように、ビットコイン先物が値上がりして割高になったときに、ビットコイン現物が買われることは、「裁定買い」と表現されます。
そして、先物価格の割高が解消されたら、裁定買いされたビットコインは売られます。これは「裁定解消売り」と表現されます。
以上、ビットコイン先物とアービトラージについてでした。